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Web標準Blogでは、Web標準の利用に興味のあるWebサイト管理者、Webデザイナーの方向けに、Web標準を利用するための手法やノウハウ、参考になるリソース等を、国内外を問わずご紹介します。

なお当Blogでは、Web標準に関する疑問や質問を募集しています。Webコンテンツ実装プロセスにまつわるお悩みでも結構ですので、お気軽に電子メールでstandards@mitsue.co.jp宛にお送りください。

2005年05月31日

Blogの流行とWeb標準

Blogとは何か、という定義については今更詳しく説明する必要も無いしょう。コンテンツの種別や導入されている技術といった観点からさまざまな解説がなされていますが、ここでは簡単に「バックエンドでXML技術を活用したCMS(コンテンツマネジメントシステム)」とします。さて、Web標準の普及の一因にはBlogの流行があると考えられますが、それは何故でしょうか。

上記の定義にありますように、第一に多くのBlogツールやBlogサービスではXML技術が活かされているということです。更新情報を効率的に伝えるRSSフォーマットとの親和性が高い点が、メリットとして大きかったように思います。そして第二に、ほとんどのBlogではコンテンツとビジュアルデザインを分けて管理するよう設計されていた点です。その多くの場合、ユーザーが意識しているといないとに係わらず、「デフォルトで」(X)HTMLとCSSでもって文書の構造と見栄えを別々に扱うようになっていたわけです。

書店でCSSやBlogのカスタマイズに関する書籍を目にすることが多くなりましたが、Blogの流行によってCSSによるコンテンツ実装の普及に拍車がかかっていることは間違いないでしょう。スタイルと、スタイルを適用したい箇所を紐付けるうえでは当然(X)HTMLの知識も必要となりますから、マークアップの技術に関しても一層広まりつつある観があります。

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2005年05月30日

web creators vol.43

株式会社エムディエヌコーポレーションより、プロデュースとデザインからWEB制作を考える総合情報誌web creatorsの最新号(vol.43)が発行されました。巻末特集は「これからのクリエイターに必須の制作手法 WEB標準の導入メリットと実装のポイント」です。

第1章は「WEB標準について理解する」ということで、その概要、歴史的背景、個々の標準仕様の特徴、標準に準拠した場合とそうでない場合のソースおよびブラウザのレンダリング結果の比較、WebアクセシビリティやFlashとの関連についてわかりやすく解説されています。

第2章は「制作現場からみたWEB標準の実際」として、制作現場での現状や生の声などがまとめられています。なおミツエーリンクスでは、この章の「ビジネスとして展開するWEB標準化サービス」、ならびに対談「WEB標準の現状と未来 ~3人のクリエイターがWEB標準の今を語る~」に協力させていただいております。

Web標準に興味をお持ちの方には是非ご一読いただきたい内容ですので、書店等でチェックしてみてください。

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2005年05月27日

リソースを単一化することのROI

Web標準への準拠によって期待される対投資効果(ROI)として、将来のリデザイン時におけるコスト削減や、通信帯域の節約などをご紹介してきました。今回はまた別の視点、つまり複数のリソースを単一化することに期待されるROIについて触れたいと思います。

かつて、Microsoft社とNetscape社が激しいブラウザシェアの争奪戦(世に言う「ブラウザ戦争」)を繰り広げていた頃、ブラウザの種類やバージョンを判別し、それぞれに異なるリソースを配信するといったことが行われていました。これは、ブラウザ個々に異なる特性に最適化した状態でもって情報を届ける意図からなされたことです。しかし、いざ内容を更新する際にはファイルを個別に編集しなければならず、非効率的な運用と言わざるを得ませんでした。

また、印刷用などと称して、同じコンテンツを物理的に別のファイルでもって提供、あるいはサーバサイドのプログラムを介して印刷用の別の文書に変換しているような事例を見かけることがあります。印刷時への対応としては、printメディア向けのスタイルシートを用意さえすれば、このような印刷用ファイルなり高度なプログラムなりを別途用意する必要が無いにもかかわらず、です。

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2005年05月24日

css Zen Garden

Web標準と長期的ROIのなかで、いったんWeb標準に準拠してしまえば、以後のリデザインは原則としてCSSの編集のみで完結できるということをご紹介しました。それを如実に実感させてくれるWebサイトとして、css Zen Gardenをご紹介します。英語サイトですが、書籍や雑誌等でも紹介されており、既にご存知の方も少なくないでしょう。コンテンツの一部は日本語(css Zen Garden:CSS デザインの美)でも読めます。

CSS Zen Gardenとは、同じXHTML文書に対して異なるCSSを適用することにより、いかに多様で優れたデザインが実現可能かをデモンストレーションするサイトです。世界中の数多くのWebデザイナーからデザインが寄せられており(数は少ないですが日本からの応募作品もあります)、その素晴らしいビジュアルや上手くCSSプロパティを適用した事例の数々には目を見張るものがあります。

弊社のWeb標準セミナーのなかで参加者の皆さんにご紹介しているデザイン例としてはDecoBonsai SkyRevealedWiggles the Wonderwormがあります。是非Mozilla FirefoxやOperaなどの、比較的最近の(CSS仕様により忠実な)Webブラウザでアクセスしていただきたいと思います。いずれのデザインも、制作者スタイルシートを無効化したり、あるいは直接XHTMLソースを眺めれば、同じ文書において見栄えだけを切り替えていることがおわかりになることでしょう。

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2005年05月20日

Netscape8が正式リリース

久しぶりにNetscapeがバージョンアップしました。既にベータ版が一般向けに公開されていた、バージョン8の登場(厳密には本日の時点では8.0.1)です。公式リリースとしては英語版が7.2、日本語版は7.1がこれまでの最新バージョンでしたので、メジャーバージョンアップと呼んで良いでしょう。残念ながら日本語版はまだリリースされていないようですが、Netscape Browserのページから英語版をダウンロードすることができます。

PC用Webブラウザとしては備えて当然となりつつあるタブブラウジング機能、他のどのブラウザよりも柔軟な制御が可能という触れ込みのセキュリティ管理機能、複数のツールバーを容易にカスタマイズ・切り替え可能にする「マルチバー」、さまざまなヘッドライン情報を表示可能な「ライブコンテンツ」、フォーム入力支援機能の「フォーム・フィル」などが、バージョン8の特色として紹介されています。

特に興味深いのは、レンダリングエンジンのスイッチング機能。Webページを開いた状態で右クリック、「Display like Internet Explorer」を選択すると、Mozillaプロジェクトの製品であるGeckoからInternet Explorer(IE)へとレンダリングエンジンを変更のうえ再表示してくれるというもの。同様の機能を備えたブラウザとしてはSleipnirLunascapeがありましたが、Netscapeにこのような機能が実装されるというのは、かつてはIEとシェアを競っていた歴史を振り返りますと、興味深いと思います。

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2005年05月17日

Web標準と通信帯域の節約

前回、Web標準と長期的ROIというタイトルでそのコスト面でのメリットをご紹介しました。Web標準の導入によって期待できるROI(対費用効果)は、決して長期的な運用を通じて初めて得られるものだけではありません。その代表例が、通信帯域の節約です。

レガシーな実装と比較した場合、見栄えのためのマークアップを削減することができますので、それだけ(X)HTMLファイルの容量を軽量化することが可能です。事実、ミツエーリンクスのサイトをWeb標準に準拠した際(2004年4月)には、約1300ファイルを対象に作業した結果、平均約35%の軽量化が確認されました。場合によっては、これよりもっとダイエットできる場合もあるでしょうし、その場合、一層通信帯域を節約することにつながります。

また、CSSをインラインやhead要素内に記述するのではなく、(X)HTML文書とは別のファイルに記述すると、同じスタイルが適用された文書であれば、同一のCSSファイルを参照することになります。キャッシュが利用できる閲覧環境であれば、いちど取り込まれたCSSファイルはダウンロードされずに済みますから、限りある通信帯域を有効に活用できるということがおわかりでしょう。

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2005年05月13日

Web標準と長期的ROI

Web標準の導入によって期待されるメリットを何度かに分けて解説していますが、今回は長期的ROIについてです。ROIとは、Return on Investmentの略であり、日本語には投資対効果などと訳されます。

仮にレガシーな、テーブルレイアウトと消極的な(せいぜい、一部の文字の色や大きさを制御する程度の)CSS利用による実装を行っているサイトがあったとします。そのサイトにWeb標準を導入し、コンテンツは(X)HTML文書、見栄えはCSSというように、構造と見栄えを分けて管理できるようになると、以後のリデザインにおけるコストを減らすことができます。

従来、レガシーな実装においてリデザインを行うということは、すべてのHTML文書をほとんど全て作り直すことを意味していました。というのも、見栄えもかなりの部分をHTMLでもって(コンテンツと一緒くたに)記述していたからです。しかし、HTMLは文書の意味的構造を記すためのもの。一般的にリデザイン、リニューアルといえばサイトの見栄えだけを変えたいのであって、個々のページの文書構造の変換を意味しないはずです。

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2005年05月06日

Web Essentials 05

Web Essentials 05(以下WE05)というイベントがアナウンスされました。これは、昨年オーストラリアで催されたWeb Essentials 04(以下WE04)の成功を受け、計画された2日間にわたる国際的なカンファレンスです。開催日は今年の9月29・30日、場所はWE04同様シドニー工科大学です。

WE04では全てのセッションが概ねWeb標準とWebアクセシビリティにフォーカスしており、その模様はコラム「オーストラリアで感じたWeb標準の潮流」にて簡単にご紹介しました。WE05では新たにユーザー体験やワークフローとWeb戦略といったテーマを加え、総計22のセッションが予定されています。

オーストラリア国内はもとより、国際的に第一線で活躍されている人々がゲストスピーカーとして一堂に会するのがこのイベントの特色のひとつでしょう。CSSのプロフェッショナルであるEric Meyer氏、多くの著作や講演を手掛けるWebデザイナー・Molly Holzschlag氏、商用WebサイトへのWeb標準導入に高い実績を誇り、昨年に引き続き参加されるDouglas Bowman氏などなど。その顔ぶれとセッションのプログラムは、それぞれPresentersProgramの各ページをご覧ください。

ミツエーリンクスでは今年も本イベントに社員を派遣し、Web標準とその関連分野における最先端のトピックスやナレッジを学び、またその模様はコラムや当Blogにてご紹介する予定です。

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2005年05月02日

Web標準導入キット

MACCAWSというプロジェクトが提供している文書「The Kit」のうち、「What Every Web Site Owner Should Know About Standards: A Web Standards Primer」が「サイトを持つなら知っておくべきWeb標準の知識:Web標準手引き」というタイトルで和訳、公開されました。翻訳を担当されたのは、CSS Zen Garden日本語版WaSP日本語版なども手掛けていらっしゃる清水麻遊氏。

MACCAWSというのは、「Making A Commercial Case for Adopting Web Standards」の頭字語で、Web開発者のコミュニティであるevoltに端を発しています。会社経営者やマネージャーといったクライアントに対し、Web標準への準拠がWebの未来にとって望ましいだけではなく、財政面でもメリットのあることを説明する資料を取りまとめることを目的に活動が行われました。

同プロジェクトの成果としては、既に和訳が公開されたものとは別に、「The Way Forward with Web Standards」という文書と用語集があり、これら3点をまとめて「The Kit」と称しています。Web標準とは何か?という話題に始まり、期待されるビジネスメリットを軸にわかりやすくWeb標準が解説されています。原文を既にお読みになった方もそうで無い方も、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

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