Web標準Blogでは、Web標準の利用に興味のあるWebサイト管理者、Webデザイナーの方向けに、Web標準を利用するための手法やノウハウ、参考になるリソース等を、国内外を問わずご紹介します。
なお当Blogでは、Web標準に関する疑問や質問を募集しています。Webコンテンツ実装プロセスにまつわるお悩みでも結構ですので、お気軽に電子メールでstandards@mitsue.co.jp宛にお送りください。
2007年11月29日
電子メール標準プロジェクト
フロントエンド・エンジニア 木達
2007年11月28日
Kimberly Blessing著
(この記事はWeb Standards Project(WaSP)における投稿記事「The Email Standards Project」を翻訳したものです。当Blogは翻訳の正確性を保証いたしませんので、必要に応じ原文を参照ください。)
私たちは皆、メールクライアントにおけるWeb標準のサポートは足並みがそろっていないことを知っています。大抵のメールクライアントで正しく表示されるHTMLメールを作成することは、一般的に言って余計なコーディングや当てずっぽうを含む、細心の注意を要するプロセスです。これまで、そのようなやり方を私たちはしぶしぶ受け入れてきました……しかし、新たな試みが変革をもたらそうとしています。
電子メール標準プロジェクトは、「クライアントソフトの開発者たちと共同しながら、電子メールが一貫して正しく表示されるよう、電子メールにおけるWeb標準の利用とサポートを推進すること」をミッションに掲げる、新たな試みです。この活動のリーダーシップをとっているMatthew PattersonとMark Wynerは、標準のサポート具合を確認するためのリトマス試験と、人気のあるクライアントソフトにおけるWeb標準サポートの調査から、活動を開始しています。
この電子メールとWeb標準サポートという領域には、取り組むべきことが山ほどありますから、あなたが手助けできることを是非みつけてください!
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2007年11月27日
HTMLの設計原則が公開
フロントエンド・エンジニア 矢倉
昨日付けで、HTMLワーキンググループより、「HTML Design Principles」という文書の草案が公開されました。
HTML Design Principlesは、互換性や相互運用性など、HTML 5の策定において考える必要のあるいくつかの概念をまとめたもので、HTML 5の目的や方向性をつかむには最適な文書であると考えています。というわけで、この文書を日本語に訳した「HTML 設計原則」を公開します。
HTML 設計原則 (2007年11月26日付 W3C草案)
前々から、canvas要素や特定のAPIに関するものはあれど、日本においてHTML 5そのものについて言及を行なっているリソースは大変少ないと感じていました。この日本語訳が、HTML 5を知る手がかりになればと思っています。
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2007年11月26日
The web way
フロントエンド・エンジニア 木達
先日行われたWeb2.0 EXPOにおいて、Opera SoftwareでCTOを務めるHåkon Wium Lie氏が講演した際の動画や資料が、Web 2.0 Expo 事後報告 - Choose Opera 日本支部 - by Choose Opera 日本支部で公開されています。
講演のタイトルは「最良のWeb2.0体験を全てのデバイスへ~CSSの生みの親が語る CSS3 そしてウェブの未来~(英題: The Web Way)」。携帯電話やゲーム機にまで、Webへのアクセス手段が多様化してきた過去を概観したうえで、HTML 5やCSS3を中心に、勧告に向け開発が進められている(そしてOperaブラウザで実装が着々と進められている)次世代のWeb標準仕様が紹介されています。
Håkon氏といえば、今から13年前にCSSのコンセプトを提案した人物で、CSS仕様にとって生みの親の一人。またブラウザのレンダリングエンジンに対する性能テストであるAcid2の作成に参加されたほか、今日においてもWeb標準仕様の策定において中心的な人物として知られています。そんなHåkon氏の講演、言語は英語になりますが、Web標準に興味をお持ちの方には是非ご覧いただければと思います。
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2007年11月26日
誇りをもって、青のビーニー帽をかぶりましょう
フロントエンド・エンジニア 木達
2007年11月23日
Stephanie Sullivan著
(この記事はWeb Standards Project(WaSP)における投稿記事「Wear the Blue Beanie with Pride」を翻訳したものです。当Blogは翻訳の正確性を保証いたしませんので、必要に応じ原文を参照ください。)
Jeffrey Zeldmanの古い著書のカバーにある青いビーニー帽に敬意を表し、11月26日は「青いビーニー帽の日」です。あなたもこのイベントに参加して、Web標準のもたらす利益を皆と共有できます。
WaSPのメンバーである私たちにとって、「他の人々の、Web標準を利用する方法や知識を向上させるには、どうしたらよいですか?」と尋ねられるのは、珍しいことではありません。WaSPメンバーは執筆や講演、Web上に著作物を提供したり表示するのに用いられる製品のベンダーらとの共同を行ってきました。しかし個人の集まりでは、ひとつのグループとして働くにせよ、その程度のものです。そこで皆さんの出番となります。皆さん一人一人は、それぞれに影響範囲を持っています。オフィスで同僚と共に仕事をしているにしろ、自宅が職場を兼ねているにしろ、Webの仕事をしている他の人々と何らかの方法で、日々関わっていることでしょう。その人々は、あなたにとっての影響範囲にあり、あなたは彼らに対しWeb標準を推奨するのに最もふさわしい人物です。彼らにWeb標準を用いることの利益を説く、最上の人物なのです。
比べるまでもないことかもしれませんが、エヴァンジェリズムは個人によってより、多くの人々によってこそ達成されます。宗教が広まるとか、マルチ商法の連鎖が作られるとか、大企業の製品に関する情報が大衆に届けられる方法を考えてみてください。Web上で物事がウイルスのように 広がっていく様を思い浮かべてください。それは、少数の雄弁な人々によってではありません。かき立てられた人々が、それぞれの場所で周囲に向かって語りかけることによって起こるのです。
11月26日の月曜日は、あなたがWeb標準への支持を声高らかに宣言する機会となるでしょう。あなたを見て奇妙に思った人々から「今朝の君の格好は、いったい何を意図してるんだい?」などと聞かれるかもしれません。あなたが他に何を身につけていようと、その日は誇りをもって青のビーニー帽をかぶることができる日です!このBuzzを読んでいる人なら大抵は目にしたことがあるでしょうが、もしまだであれば、Jeffrey Zeldmanの書いた古典「Designing with Web Standards」を見てください。表紙でJeffreyのかぶっている青いビーニー帽に敬意を表して、Webに従事している地球上の誰もが青いビーニー帽をかぶり、Web標準の支持を示すことでしょう。(訳者注:残念ながら、本書の日本語訳「Designing with Web Standards—XHTML+CSSを中心とした「Web標準」によるデザインの実践」は原著と表紙デザインが異なるため、ビーニー帽をかぶったZeldman氏の顔を拝むことはできません。)
自宅で仕事をしていようと、人々の集まる職場で実際に青のビーニー帽をかぶろうと、その方法は無数にあります。青のビーニー帽をかぶって撮った写真をFlckrで公開することができます。そしてTwitterやFacebook、Dopplr、Pownce、Last.fm、iLike、あるいは他のあなたの参加しているソーシャルネットワーキングのサイトで、自身のアバターを差し替えてください。オンライン上での楽しみに限っていえば、画像加工ソフトでもって誰かの青いビーニー帽を自分の頭に持ってきたり、黒いビーニー帽を青く塗ることだってできます。可能性は無限にあるでしょう。
もしあなたがFacebookのアカウントをお持ちであれば、そこでBlue Beanie Dayグループに参加することができます。Flickrをお使いでしたら、あなたやお友達の誰もが青のビーニー帽をかぶって撮った写真を投稿するためのグループ(bluebeanieday2007)があります。
あなたの置かれている状況がどうであれ、11月26日の月曜日には誇りをもって青のビーニー帽をかぶり、あなたがWeb標準の利用から得られる利益について知っていることを皆に伝えましょう!
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2007年11月19日
HTML 5にみる現在のWebと今後のWeb
フロントエンド・エンジニア 矢倉
今回はHTMLワーキンググループの会合にて考えたことを紹介しようと思います。
HTMLワーキンググループが策定するHTML 5は、これまでのHTMLと異なり、その実装や実装間の相互運用性、また現在のWebとの互換性を強く意識した仕様となっています。これはブラウザをはじめとするユーザーエージェントが、それぞれ異なるパース処理や構文処理を実装した結果、特定の実装に依存したWebコンテンツが非常に多くなってしまったことの反省によるもののようです。HTML 5ではエラー処理やパース規則を定義することで、この解決を図ろうとしています。
また、その上でWebアプリケーションやWebサイトを構築する際に利用できる要素や属性、またDOM APIの拡張も行われています。Webというプラットフォームを構成するという観点から、足りないものを補う、定義が曖昧なものは意味を定義しなおすなど、現在のHTMLの使われ方に合わせたものとなっています。
実装を意識するとはいえど、ワーキンググループにおいて活発な意見交換を行なっているのはブラウザベンダが非常に多い状態です。しかしこれは、ベンダー中立という観点からあまり好ましいものではないでしょう。このためグループは引き続き、支援技術やオーサリングツールを開発するベンダにも参加を求めていくとのことでした。
会合でいくつかの話を聞いている中で思ったのは、相互運用性においても互換性においてもInternet Explorerがやはり大きな存在だということ。IEの独自拡張のいくつかはHTML 5に盛り込まれ、他のブラウザもそれをサポートしはじめていますが、canvasの様に他のベンダが実装したものがIEにどのタイミングで実装されるのか、その見通しはたっていません。IEに引きずられるまではいきませんが、IEの対応がHTML 5の策定において、ある種の懸念事項であるように感じました。
さて、会合では「HTML5 for Authors」という、デザイナーやアプリケーション開発者に対し、どのようにHTML 5を周知していくかというセッションが開かれました。
HTML 5の仕様書は、実装者が参考にする技術仕様という側面が特に強いものとなっています。しかし、その中には内容モデルや要素・属性の定義、妥当性要件など、私たちデザイナーや開発者が参照すべきである情報も盛り込まれています。
セッションでは、「作成者のためのHTML仕様」という大きなトピックについてディスカッションを行ないました。「Wikiを利用しベストプラクティスを集めてはどうか」といった具体的なアイデアから、「そもそも仕様書を読まないデザイナーが多いなかで、どのように周知や教育を行なっていくのか」といった新たな問題提起など、さまざまな意見交換がなされ、とても実りのある内容であったと感じています。具体的に何を行なうのか、どのようなスケジュールで進めていくのかはHTML 5仕様がまだ草案となっていないこともあり、決定はしていません。動きがあり次第、またお伝えしようと思います。
「現在のWebにある問題を解決し、これからのWebに対して有用な機能を定義する。」という大きなHTML 5の目標。時間がかかるのは確かですが、今後のWebに向けてその策定、実装、普及も始まっています。
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2007年11月14日
XHTML 2.0の目的と今後のXHTML
フロントエンド・エンジニア 矢倉
先週開かれたW3C TPAC Weekというイベントにて、XHTML 2ワーキンググループおよび、HTMLワーキンググループの部会に出席してきました。今回は、XHTML 2.0の現在のWebとの関わり、および今後について、部会で得た情報をもとに考えてみます。
XHTML 2ワーキンググループが考えるHTMLとは、その名の通り「文書をマークアップするための言語」です。文書マークアップのベースとしてXHTMLを用い、足りない機能の追加はモジュールを定義したり、SVGのような他のXMLフォーマットを取り込むアプローチをとっています。
XMLの持つ拡張性と、XHTMLの汎用性を組み合わせることで、文書そのものをアプリケーション側の処理(表示やコントロールの追加など)を分け、持続可能な文書フォーマットとしてXHTMLを利用することが可能です。eBayやTIMEでは既にXHTML 2.0を利用しているという話もあり、文書を何らかの電子データとして保存する場合において、XHTMLはその有用性を発揮できそうだと感じました。
一方、現在のWebという場面において、XHTMLが持つモジュール化やXMLという特性、またアプリケーションの実装から完全に独立した仕様は、なかなか機能しにくいのではないかと考えるようになりました。
ひとつは、XMLとして処理できない、不完全なXHTMLが非常に多いこと。7月に「XHTMLを採用したWebサイトが全体の2割」とお伝えしましたが、文書型にXHTMLを採用していてもValidや整形式ではないHTML文書がほとんどであるというコメントが、調査を行なったIan Hicksonからその後なされています。MIME型がtext/htmlで送出されたXHTML文書は、たとえ整形式ではなくてもブラウザがHTMLと同じように処理してしまうため、このようなエラーを持ったXHTML文書がはびこっているのです。
また、エラーが見つかったらそこで処理をストップするXMLのパース処理が、ユーザーに対して適切なものであるのかという疑問もあります。計算処理やデータの厳密性がさほど求められず、人が読む文書フォーマットにおいては、構文のエラーを受け止め処理してくれるHTMLのようなフォーマットが望ましいのではないかと感じます。
もうひとつは、現在のWebアプリケーションやWebサイトは、アプリケーション個々の実装にかなり依存したものとなっています。このような状態において、仕様の実装要件が事細かに決められていない場合、また既にある実装との互換性や相互運用性を取る必要がある場合は、実装と仕様を完全に分離することが難しいのではないか、または仕様で細かい実装要件が規定されない場合が多いのではないかという懸念があります。
また、他のXMLを取り入れた拡張性の確保に関しても、取り入れたい言語の実装度合いが異なれば、それをWebにて「使う」ことは難しいでしょう。ある程度のまとまりを各ベンダがいっせいに実装しなければ、普及は難しいのではないかと考えています。
部会の中で、XHTML 2.0はそのレンダリングに注視しないという発言もあったことから、今後の流れとしては、よりXMLを生かせる環境においての展開を考えている印象を受けました。フロントエンドでのXHTMLは、現在のXHTML 1.0に加え、HTML 5のXML構文がこの流れを引き継ぐものと考えられます。
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2007年11月 5日
イギリス政府におけるアクセシビリティのコンサルテーション
フロントエンド・エンジニア 木達
2007年11月4日
Bruce Lawson著
(この記事はWeb Standards Project(WaSP)における投稿記事「UK government accessibility consultation」を翻訳したものです。当Blogは翻訳の正確性を保証いたしませんので、必要に応じ原文を参照ください。)
イギリス政府は、Webサイト全般の公開に関するコンサルテーション文書を公表しました。
コンサルテーションは11月13日(ちなみにこの日は私の誕生日なんですが……)まで続くため、最終的に確定した内容ではないものの、現状でもそれは悪いものではありません。PAS 78を基に、Webサイトがアクセシブルかどうか判断する唯一の方法はそれをテストすることであり、アクセシビリティの要求仕様として最低限WCAG 1.0のレベルAAを満たすよう述べています。つまり文法的にも意味的にも妥当なコードが義務となるわけです:
政府のあらゆるWebサイトが満たすべきアクセシビリティの最低限のレベルとは、W3CのガイドラインのダブルAです。公共のサービスやその提供に係わる内閣分科委員会からの承認を受けるすべての新規サイトは、公布の観点からこれらのガイドラインに従わなければなりません。
別途公開中のサイトは、このレベルのアクセシビリティを2008年12月までに達成しなければなりません。この要求レベルを満たさないWebサイトは、.gov.ukドメイン名の使用を取り下げるよう命じられます。
もしこれらの要求が規定されたら(そして保証はしませんがイギリス政府のWebサイトのなかにはお粗末な出来もありましたから)、制作側には大きな影響が生じることでしょう。たとえばコンテンツマネジメントシステムの作り手には、障害を持つスタッフでもそれを使えるよう、製品が文法的かつ意味的に妥当なコードを出力するようにし、かつオーサーリングツールアクセシビリティガイドライン(ATAG)に準拠させることが求められます。
アクセシブルなWebサイトを構築するため、オーサーリングツールはWebコンテンツのアクセシビリティ標準に準拠したコンテンツを提供しなければなりません。これは、組織がコンテンツマネジメントシステム(CMS)を使っている場合に特に重要な点です。この点は、オーサーリングツールやCMSの調達において考慮されるべきです。
さまざまな能力を有する人々がコンテンツを編集することができるためには、コンテンツのオーサーリングツールやCMSのインターフェースも同様にアクセシブルであることも重要です。それゆえ、Webサイトでアクセシビリティが考慮されるのと同じく、これらのシステムを選択し調達する際には、アクセシビリティ基準を明示しなければなりません。
正直に言えば、私はこれによって政府のWebサイトに大きな変化がもたらされるという考え方に懐疑的です。しかしこれは、イギリス政府内の物知りな人々が、嫌々ながらのWCAG 1.0レベルA準拠が「アクセシビリティ」であるとは呼び難いことを理解した証左だと思います。
またこれは、ベンダー組織内でもちょっとした議論を呼び起こすはずです。MicrosoftはSharepoint 2007を巡る議論で素晴らしくオープンな姿勢を見せましたが、2009年または2010年の次のリリースまで、それがWCAGレベルAまたはATAGに準拠することはないと認めています。
ATAGに準拠しているとか、大規模なカスタマイズを要することなく文法的に妥当なコードを出力していると、どれだけの数のCMSベンダーが本当に主張できるものでしょう?
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2007年11月 1日
CSS Snapshot 2007の日本語訳を公開
フロントエンド・エンジニア 矢倉
先週「CSS仕様の現状と今後を記すCSS Snapshots」にて、CSS Snapshot 2007という文書についてお伝えしました。今日のCSSはどのような状況にあるのか、また2007年現在で、どのCSS仕様が安定しているとみなされるのかを説明する、たいへん興味深い文書です。
この文書が作られた目的の一つとして、CSSワーキンググループが仕様の作成にあたり、何を考えているのかをグループの外に知らせる、というものがあるようです。というわけで、草案段階ではありますが、日本語に訳してみました。
Cascading Style Sheets (CSS) Snapshot 2007 (2007 年 10 月 19 日版) 日本語訳
Web標準Blogでは、今後もCSSやHTMLをはじめとするWeb標準仕様の解説や翻訳を行なっていきます。
