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2010年3月17日

Internet Explorer 9 Platform Previewがリリース、詳細も発表

フロントエンド・エンジニア 矢倉

すでに多くのニュースサイトやBlogなどで取り上げられていますが、ラスベガスで開催中のMicrosoft MIX10で、ゼネラルマネージャーのDean HachamovitchよりInternet Explorer 9のキーノートが行われました。あわせて、Platform Previewという開発者向けのテスターも公開されました。

Platform Preview

今回公開されたのはベータ版ではなく、Platform Previewという開発者向けの評価版になります。これまではベータ品質に達してからのリリースでしたが、Platform Previewは開発者のみをターゲットとしたビルドで、アドレスバーやナビゲーションボタンのないとても簡素なフレームに、レンダリングエンジンと開発者用ツールを載せたものになります。

Platform Previewの公開に至った経緯はIEBlogの“About the Platform Preview”という記事にまとめられています。それによると、IE8の開発段階において開発者から新しいビルドを頻繁に出してほしいという要望が多く寄せられたことにあるようです。Platform Previewは8週間のサイクルで今後リリースされていくようなので、進捗を確かめることができるようになります。

SVGのサポート

あまり大きく取り上げられた印象はありませんでしたが、SVGへの対応はとても大きなニュースであると思います。年初めにSVG WGへの再加入やMIX10でSVGに関するセッションが発表したことからIE9での対応が期待されていましたが、その予想通りSVG 1.1 (second edition)への対応が発表されました。

imgからの読み込みやフィルタなど対応出来ていない部分もありますが、HTML5での埋め込み(text/html)が可能なこと、またGPUのアクセラレーションを利用して高速に処理されることはとても大きいでしょう。

さて、以前よりIEではVMLをサポートしていますが、今後SVGへの移行を促すのかVML to SVG Migration Guideという文書も公開されています。SVGについては今後IEBlogで詳しく取り上げるそうなので、また改めて紹介したいと思います。

要望の高かったWeb標準のサポート

CSS3など一部のWeb標準については昨年のPDC (Professional Developers Conference) でも明らかにされていましが、Platform Previewのリリースノートから、さらに多くのWeb標準がサポートされることがわかりました。

いくつか取り上げると、CSS3については、セレクターやborder-radius, rgba, opacityに、DOMではaddEventListenergetComputedStyleといったメソッドをはじめとして、DOM2 Rangeなどもサポートされています。また、XHTMLのメディア型 application/xhtml+xml に対応したことも書かれています。

これらの機能に共通して言えるのが、長年デザイナーや開発者から求められてきた機能であることです。標準のサポートにあたり、彼らは7000ものWebサイトからスクリプトで使われている機能などを集め、特に使われているものを採用していると述べていました(そうでないものもいくつかサポートしていると補足しています)。

HTML5

キーノートでは「HTML5」という言葉が盛んに使われていましたが、Platform Previewのリリースノートを読む限り、特定の機能よりは基礎の部分に向上が見られます。

たとえば、これまでのIEでは任意のタグ(<mytag> ... </mytag>)が意図しないDOMツリーを生成するようになっていましたが、これが修正されるようです。他にも、<b> ... <i> ... </b> ... </i> といったエラー処理もHTML5仕様に準ずるようになったとのことです。

今回のPlatform Previewには入っていないということですが、video要素のサポートも行われるようです。キーノートではハードウェアアクセラレーションに対応したネットブックでHD 720pの動画を2つ並べたものを再生していたのですが、Chromeに比べとてもスムーズに再生できており、パフォーマンスの高さがうかがえました。気になるコーデックですが、YouTubeのHTML5版が再生されていたことから、少なくともH.264がサポートされることになることが分かります。

canvasについて何も触れられなかったことなど気になる点もありますが、“And there's more to come”という言葉も出ていたので、次のPlatform Previewを楽しみに待ちたいと思います。