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2012年11月のW3C: Pointer Events WGの設立

2012年12月12日
フロントエンド・エンジニア 矢倉

Pointer Events WGの設立

11月9日に、Pointer Events Working Groupの設立が発表されました。

Pointer Events WGは、Pointer Eventsという仕様を策定します。

モバイル端末、ラップトップのタッチパネルなど、マウスではない入力デバイスも増えてきています。タッチ入力についてはTouch Events仕様が策定されていますが、入力デバイスごとに独自のイベントモデルを用意するのは開発において、また標準の策定においてもコストがかかります。

Pointer Events仕様では幅広い入力デバイスを「ポインタ」と抽象化し、それに対しイベントを定義します。もともとはMicrosoftがIE10に実装したものですが、W3Cに持ち込まれ標準化されることになりました。

CSS Gridモジュールの更新

11月6日付けで、CSS Gridモジュールの草案が更新されました。

Microsoftが提案したもので、IE10で提案段階の仕様が実装されています。

CSS3 Text & CSS3 Text Decorationモジュール

11月13日に、CSS TextモジュールとCSS Text Decorationモジュールの草案が公開されました。

Text Decorationモジュールは、text-decoration, text-emphasis, text-shadowなど、視覚効果に関する機能を定義するモジュールです。Textモジュールから分離したもので、独立した草案としては初公開です。 Textモジュールでは、改行に関する仕様についていくつか変更が入っているようです。

CSS Maskingモジュールが公開

11月15日に、CSS Maskingモジュールの草案が公開されました。

Masking仕様は、ある領域もしくはある画像をマスクとして画像合成を行う仕組みを定義します。Appleが導入した-webkit-mask()の標準化と、SVGのclip-pathをHTMLでも使う仕組みを定義することが目的です。CSS WGとSVG WGの合同タスクフォースFX Task Forceの仕様ということもあり、SVGの要素もこちらで定義されています。