2012年8月のW3C: CSS WG F2F開催
8月半ばにCSS WGのFace to faceミーティングが開かれたこともあってか、CSSの仕様が数多く更新されました。
Compositing and Blending
8月16日付けで、CSS WGとSVG WGからCompositing & Blending仕様が初公開されました。SVGのアルファ合成を拡張し、より多くの合成・ブレンドモードが指定可能となります。
合成や乗算などの処理を定義する仕様で、CSS WGとSVG WGの合同タスクフォースであるFX Task Forceにより策定が進められています。
CSS3 Fonts
8月23日付けで、CSS3のフォントモジュールが更新されました。
読み込むフォントは基本的に同一オリジンに配置し、CORSでその制限を緩和することが仕様で明文化されました。
CSS4 セレクタ
8月23日付けで、CSS4のセレクタ仕様が更新されました。
新しいセレクタとして、ドラッグ&ドロップ関連セレクタ、:user-error
擬似クラスなどが追加されています。
スタイルシートの適用対象を変更する仕組みについては、インジケータが$
から!
へと変更されました。また、セレクタの前につけるようにも変更されていますが、こちらはまだ検討中のようです。
CSS3 Values & Units 勧告候補
8月28日付けで、CSS3 Values & Unitsモジュールが勧告候補になりました。
cycle()
がtoggle()
に改称、calc()
が整数値を返せるようになったなど、Last Call後からいくつかの変更があります。
勧告候補ということで、実装を呼びかけるというフェーズに入ったことになりますが、すでに実装は進んでいます。実装状況は単位ごとに異なりますが、たとえば、先週末にベータ版が公開されたFirefox 16では接頭辞なしのcalc()
が実装されています。
viewportの幅/高さ応じて変化するvw
, vh
などはChrome, Safari 6などで実装されています。calc()
やvw
, vh
については、IE9で先行実装が行われてもいます。