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2012年7月のW3C: HTML5の新しいEditorが発表

2012年8月3日
フロントエンド・エンジニア 矢倉

ルビのユースケースをまとめた文書が公開

7月10日付けで、Internationalization Core WGより"Use Cases & Exploratory Approaches for Ruby Markup" という文書が公開されました。

この文書は、いくつかのユースケースを提示し、XHTMLのルビ要素とHTML5のルビ要素、そしてHTML5のルビを拡張した案を比較し、それぞれの手法の長所・短所を説明しています。

HTML5のルビ要素はruby, rt, rpのみが定義されており、rbrbc, rtcがありません。rb要素については昨年HTML5に含めるという変更提案が出されたものの、rbの追加だけでは解決できない問題があることから、変更提案が取り下げられました。

HTML5 Editorチームの発表

7月25日に、HTML5仕様のEditorチームが発表されました。

HTML5仕様のEditorは、もととなるWHATWG HTML仕様のEditorでもあるIan Hickson氏が長らく兼務していました。しかし、今年4月にHTML WGがというHTML5の勧告に向けた計画が公開され、Hickson氏はWHATWG HTML仕様の作業に専念しHTML5仕様のEditorから離れること、HTML WGはHTML5仕様を勧告に導くため新しいEditorを募集することが発表されました。

HTML5仕様の新しいEditorは、Microsoftから2人、Appleから1人、HTML WGのメンバー1人の4人体制となります。

なお、Hickson氏がHTML5仕様とWHATWG HTML仕様の違いについてWHATWGのメーリングリストに投稿したメッセージから、WHATWGとW3Cで「別のHTML」が生まれてしまうといったメディア記事などを見かけますが、こちらについてはHickson氏のメッセージ本文、そしてW3CのCEOであるJeff Jaffe氏がW3CのBlogに投稿したエントリが参考になります。

さて、Hickson氏はHTML5仕様だけではなくCanvas 2D Context仕様のEditorも務めていました。こちらも別途Editorを募集中でしたが、8月2日付けでEditorチームが発表されました。

Adobeから1人、Googleから1人、Microsoftから2人と、こちらも4人体制となっています。