Firefox 3とmicroformats
Firefoxのmicroformats拡張「Operator」やを開発しているMichael Kaplyが、“Where are the microformats in Firefox 3?”という記事で、彼が関わったFirefox 3のmicroformats対応について語っています。
Firefox 3の対応
Firefox 3の開発が始まったころ、microformatsを解釈して情報を取り出したり、他のWebアプリケーションと連携するようなUIを搭載するという構想がありました(“Firefox/Feature Brainstorming:Microformat Handling”)。また、microformatsを取り出したり作成するためのAPIもあわせて提供されるとされていました。
しかしながら、来月リリース予定のFirefox 3正式版では、microformats APIのみが提供されます。Mikeは記事の中で、microformatsをどのようにFirefoxのUIと統合させるかを決定することができなかったためと述べています。
また、搭載されるAPIについても充分な改善を図る時間が取れなかったようです。Firefoxは年末に3.1のリリースが予定されているので、そこでの改善が期待されます。
OperatorとActivities
Firefox 3にmicroformatsのUIが標準搭載されることはありませんが、Operatorを導入することにより試すことができます。
ここで、気になるのが開発中のInternet Explorer 8が搭載する「アクティビティ(Activities)」です。アクティビティは、選択したテキストの意味にあわせ、関連する情報をその場に表示させる機能です。たとえば、住所をテキスト選択して「Live Mapsで表示」すると、その場に小さな地図が現れ、場所を確認することができます。
アクティビティはmicroformatsを利用しているわけではありませんが、HTMLに埋め込まれた情報を利用するUIとしてはとても面白いと感じています。
さて、Mikeは現在開発中のOperatorに、「OpenService」というアクティビティを定義する仕様を実装しようとしているようです。また、OpenServiceでmicroformatsを利用できるように拡張する試みも行っています。今朝方公開された“Updating OpenService for Microformats”という記事にて、その詳細が語られています。
microformatsとユーザーインターフェース
microformatsに対して「いまいち何がどうなるのか分からない」という反応をよく聞きます。たしかに、どのような結果がユーザーに返ってくるのかを想像しにくい、また創造しにくいことがmicroformatsの課題なのかなと思っています。しかしそこですくむのではなく、小さいところから実験を行い、段階的に向上させていくことも重要なのではないかと感じています。