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Web標準Blog

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2007年6月14日

新しいW3C HTMLワーキンググループとHTML5

フロントエンド・エンジニア 矢倉

弊社コラム「再び注目を集めるHTML」でも取り上げられた、Tim Berners-Leeの「Reinventing HTML」という記事。この中で宣言された「HTMLを再発明する」という動きが始まっています。今回はその中心となるW3Cの新しいHTMLワーキンググループについて、また現在グループ内で検討中の仕様である「HTML 5」について解説します。

新しいHTMLワーキンググループは、現在のHTMLを「段階的に改正する」という目的のもと、今年3月に設立されました。策定する新しいHTML仕様は、ただHTML 4の要素や属性の見直しを行うだけではなく、DOMインターフェースによるAPIや改良されたフォームなどを盛り込むことになっています。また、SVGやMathMLなどの語彙と組み合わせて利用できるよう、XMLの構文版も用意される予定です。つまりXHTML 1.0についても改正が行われるというわけです。

この大きな変更に対し、デザイナーや開発者など幅広い分野からの意見を受け付けようと、HTMLワーキンググループは一般の参加者を募っています。すでに500人ほどのメンバーが集まっており、テストスイートの作成やドキュメントの整備など、今後行われる作業の振り分けに動いています。

さて、新しいHTML仕様の基礎として用いられるのが「HTML 5」です。HTML 5はWHATWGというApple、Mozilla、Operaを中心とする組織により、数年前から策定されている次世代HTMLの仕様です。先に述べた「HTML 4の拡張、DOMの追加、フォームの改良、XML構文」などの条件を満たしていることから、W3Cにも採用されました。

今後の予定ですが、ワーキンググループはまずHTML 5を各セクションごとに検証します。フィードバックを集め問題点を議論し、ドラフトに反映します。グループのスケジュールでは今月中に最初のドラフトが予定されていますが、現在は各セッションごとに検証する人を割り振っている段階ですので、実際にドラフトが公開されるのはしばらく後になるでしょう。

また仕様書ではなく、HTML 5がどのようなものかを説明する、デザイン指針や要件をまず公開しようという意見もあります。実装者/開発者/デザイナーと、ターゲットをそれぞれ絞った文書の公開を期待したいです。

まだまだ始まったばかりのHTML 5、やるべきことは沢山あります。「こんな要素があればいいな。」とか「HTML 5のここは問題じゃないか。」など、要望があったり改善点を見つけた方は是非グループに参加してみてはいかがでしょう。