CSSの実装状況を知るには?
当BlogではHTML5やCSS3などの策定状況をお伝えしていますが、実装状況についてはあまり触れていませんでした。というわけで、今回は実装状況を調べるためのリソースを取り上げてみようと思います。
Firefox
Firefoxについては、開発者のDavid Baronが、CSS WGのメーリングリストに“CSS implementation status reports (and a first one from Mozilla)”というメールを投稿しています。Firefox 3.5とその次のバージョンについて、実装している機能と実装されていない機能がまとめられています。
Davidは「実装状況や今後のプランなどを共有して、より相互運用性を高めよう」という考えのもとこの企画をはじめたようで、メールでは今後実装を考えているモジュールについても触れられています。
Firefoxは他にも、Mozilla CSS support chartやFirefox 3.5 for developersといった文書を公開しています。
Safari, (Google Chrome)
Safariについては、Safari CSS Referenceにてプロパティごとの実装状況を知ることができます。モジュールごとの実装状況をさっと把握することはできませんが、カテゴリーごとに分かれているのでそこまで手間はかからないでしょう。
なお、Google Chromeについては同じWebKitを利用していることもあり、多くの部分でこのリファレンスを参照することができます。WebKitのバージョンが若干異なりますが、Chrome 1.0はSafari 3.2に、Chrome 2.0はSafari 4.0に相当すると現在は考えてよいでしょう。
Opera
Operaの実装状況はWeb specifications supportというページにて、バージョン毎の実装状況を知ることができます。
現在公開されているものの中で一番新しいものは、Web specifications supported in Opera Presto 2.1.1で、これはOpera 9.6に相当します。セレクターやプロパティについては別途表を用意するなど、とても丁寧なつくりになっています。Opera 10.0でさらに拡充されるでしょうから、とても楽しみです。
Internet Explorer
Internet Explorerについては、CSS Compatibility and Internet Explorerで、各バージョンの対応状況をプロパティごとに確認できるようになっています。MSDN Libraryには他にもIE固有のプロパティやDOMに関する技術文書も公開されています。