iPhone/Android版GmailがHTML5を利用
Official Gmail Blogの“A new mobile Gmail experience for iPhone and Android”というポストにて、新しいiPhone/Android版のGmailが発表されています。インターフェースの刷新もさることながら、HTML5の機能を利用したと書かれていることが興味を引きました。
利用している機能は、canvas
やクライアントサイドストレージで、canvas
はスピナー(ロード中にくるくる回るもの)に、ストレージはオフライン用のデータ格納に用いられているようです。canvas
はMozillaのBespinでもインターフェースの描画に使われており、アプリケーションのUIに利用する例が今後も増えてきそうです。
インターフェース面でも、border-image
やCSS Transitionsなど新しい機能を使用しているようです。また画像はdata:
URIを利用するなど、HTTPリクエストを最小限に抑えていることも確認できました。
HTML5の採用については、Google Code Blogの“HTML5 and WebKit pave the way for mobile web applications”というポストでも触れられています。これまでのJava MEによるアプリケーションに加え、サーバーサイドから提供するWebアプリケーションを考えたとき、初期のAndroidが搭載していたWebKitの表現能力に注目し、HTML5の採用に至ったと書かれています。
HTML5やCSS3は実装状況がまだブラウザーによって異なるため、通常のWeb版で利用するにはまだクロスブラウザー対応の手間もあり、現実的ではないでしょう。しかし、今回のモバイル版Gmailのように、同じレンダリングエンジンを採用するデバイスのみの展開であれば、そのような制限はなくなり、かなり自由にアプリケーションを構築することができるでしょう。
HTML5やCSS3は、モバイル方面から広がってゆくのかもしれませんね。