ブラウザーベンダーとCSS3
今週前半にテキサスのオースティンで開催されたSXSW Interactiveにて、CSS3に関するパネルセッションが開かれていたようです。
パネルにはMozilla, Microsoft, Operaが参加し、各ブラウザとCSS3の対応状況について語っています。プレゼンターをつとめたOpera SoftwareのMolly E. Holzschlag氏がスライドを公開しているので、すこし見てみましょう。
注:スライド中のサンプルは、実際にCSS3のプロパティを利用しています。このため、それらのプロパティが実装されていないバージョンでは、その効果を見ることができません。
Mozilla
開発者のDavid Baron氏による、CSS3のプロパティを主に解説したスライド(注:XHTMLのためInternet Explorerでは開けません)では、border-image
やtext-shadow
, box-shadow
などがコードサンプルと共に解説されています。ほかにも、SVGのフィルタやtransform
プロパティなど、最近活発なものについても触れられています。
Microsoft
プログラムマネージャーのSylvain Galinau氏は、CSSとIE8に関する発表(PDF)を行っています。IE8は一部の先行実装を除き、CSS3には対応しません。このためCSS 2.1への準拠についてを短く紹介したものとなっています。ただ、CSS3への対応は検討しているようで、CSS3 ColorやBackgrounds & Borders, Selectorsなど、要望の多いモジュールを高い優先度においていることが示唆されます。
Opera
Håkon Wium Lie氏によるCSS3 in Operaも、Baron氏のスライドと同じようにCSS3プロパティの紹介となっています。Opera Show向けに作られているため、一部のサンプルがデスクトップでは表示できないのが残念ですが、面白いつくりになっています。OperaのロゴをCSSで表現するサンプルなどは思わずにやっとしてしまいます。
WebKitの方が参加されていなかったようですが、Color, Backgrounds & Borders, Media Queryの実装も進んでいますし、CSS TransitionsやAnimationsなどの提案も行っています。CSS3に対し消極的でないことは明らかでしょう。