CSS仕様の現状と今後を記すCSS Snapshots
CSS 2.1やいくつかのCSS3モジュールの現状を解説した、CSS Snapshot 2007という文書が公開されています。
CSS2の勧告以降、CSSワーキンググループはその改訂版であるCSS 2.1と、CSSを機能ごとに分割し発展させたCSS3モジュールを開発してきました。しかし、仕様の数が増え、またその進捗や実装にばらつきがあり、どの仕様が現在利用できるものなのかが分からなくなっていました。
このため、CSSワーキンググループに対し、現在利用できる仕様をまとめた「CSS 2.2」を定義してほしいという要望が集まりました。CSS Snapshot 2007は、安定とみなされる仕様を紹介することで、現在「CSS仕様」が何を指すのかを紹介し、この要望にこたえようとしています。
CSS Snapshot 2007は現在草案段階ですが、勧告候補となる頃には、次の仕様がCSSを構成するものになると定義しています。
CSS 2.1やCSS3 Colorは実装がすすんでおり、またCSS3セレクタも一部のブラウザが完全対応するなど、現状に即した仕様の選び方であるように感じます。となれば、これら4つの仕様やこのSnapshot 2007の勧告も、そう遠くはないのかもしれません。
さて、このCSS Snapshotには "2007" と年号がついています。これはどうやら、2008年版も考えられているからのようです。CSSワーキンググループのBlogに、CSS Snapshot 2008を示唆する注釈が書かれています。それによると、2008年版にはCSS3 Paged MediaとMedia Queriesが検討されており、また進行度合いにより、CSS3 RubyやCSS3 Backgrounds and Bordersも含まれる可能性があるようです。