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microformatsの対応状況と今後の展望

2007年10月4日
フロントエンド・エンジニア 矢倉

「小文字のセマンティックWeb」とも呼ばれ、マークアップに少し手を加えるだけでデータを取り出すことのできるmicroformatsという技術に注目しています。最近では、Googleが自社のBlogサービスであるBloggerにhAtomという、Blogの記事をマークアップするフォーマットを導入したことが話題になっています。microformatsを用いているサービスやWebサイトも増えてきており、今後いっそうの普及が期待されます。

しかし、microformatsがより身近に、また便利になるためにはやはりブラウザ側での対応が重要でしょう。最新のブラウザ、またはこれから出てくるブラウザにおいて、microformatsはどのように受け止められているのでしょうか。

microformatsへの対応に積極的なブラウザとして、Firefoxがあります。次期バージョンのFirefox 3では、microformatsを作成するAPIや、microformatsを見つけるユーザーインターフェースが用意される予定です。また、現バージョンにおいても、Operatorというmicroformatsを見つけ、アプリケーションと連動を行う拡張機能が公開されています。

Operaのmicroformats対応に関しては、Web標準の日々にて行われたブラウザベンダのパネル・ディスカッションからうかがうことができるでしょう。CSOであるCharles McCathieNevile氏は、現在のところ対応について慎重な姿勢をとっているようです。

SafariやInternet Explorerに関しては、特にサポートや注目していると言った情報がありません。しかし、Appleは自社のWebメールサービスにて、hCardというコンタクト情報のフォーマットを採用しています。またMicrosoftも、Live Clipboardというmicroformatsを利用した技術の発表を行っていることから、全社において興味がない、またはサポートしない姿勢をとっているというわけではなさそうです。

このように、ブラウザの対応状況においては各ベンダごとに差があります。しかし、RSSのように、Blogが普及したあとブラウザが対応を行ったというケースもあります。また、ブラウザでなくとも、デスクトップやWebアプリケーションが市場を牽引していくという可能性も否定できません。ある日から急に普及するとは行かないでしょうが、この流れの速いWeb上でいつの間にか身近になっているという状況に、今後向かうのではないかと考えています。