文法チェックに想う
2006年10月31日
Jeremy Keith著
(この記事はWeb Standards Project(WaSP)における投稿記事「Feeling validated」を翻訳したものです。当Blogは翻訳の正確性を保証いたしませんので、必要に応じ原文を参照ください。)
W3Cのバリデータ(訳注:ここでいうバリデータとは、文法的妥当性を確認するもの)は、素晴らしいツールです。そのおかげで開発者たちは、いかなるマークアップ文書に忍び込んだ問題点であっても、素早く簡単に発見し修正することができます。
お手軽バージョンのほか、より詳細なインタフェースを使えば、より多くのアウトプットを得ることができます。つい最近まで、検証する文書のアウトラインを閲覧するというのがオプションのなかにありました。見出し(H1
やH2
など)の順番が意味的に問題ないかどうかを一目でチェックできるので、私はこの機能を便利だと思っていました。
少し前に、そのアウトライン機能が無くなりました。それは意図的なものではありませんでしたが、しかしとにかく削除されてしまったのです。文書の意味的構造を確認することに特化した別のサービスはあります。それがSemantic data extractor(訳注:セマンティック・データを抽出するサービス)です。このツールはアウトライン化以上のものを提供してくれます。個人的には、バリデーションとアウトライン化が異なる2つのサービスに分けられてしまったのは残念ですが、両サービスはそれぞれの目的においてたいへん便利なものです。
ブラウザで閲覧中の文書を素早く簡単に文法チェックするには、このブックマークレットをブックマークバーにドラッグし、チェックしたいと思ったらいつでもクリックしてください。
セマンティック・データの抽出を行うブックマークレットもあります:
もしまとめて文法チェックする必要があったら、Mac OS XやWindows、Linuxで利用できるこのValidatorをチェックしてみてください。
しかし、W3Cのバリデータはあなたの役に立つためにあることを忘れないでください。もしあなたがそれをより良くできると思うことがあれば、フィードバックを送ってください。メーリングリストに参加したり、ただフリーダムネットワークにあるIRCチャンネル#validatorに入ることも検討してください。
もしあなたが現在進行中のバリデータの改善に貢献することができれば、名声を上げることができるでしょう。Tim Berners-Lee卿は最近、次のように述べました。
バリデータはユーザにとっても、標準の普及を助けるという意味でも、本当に価値のあるツールだと思います。私はバリデータをより多くの事項をチェックし一層役に立つ、エラーや警告、小言の類に優先順位をつけるものにしたいと思います。そしてなぜそれがそうあるべきなのかという説明へのリンクを加えたいと思います。
W3Cのバリデータは既に十分素晴らしいツールです。あなたのような開発者の協力によって、それはさらにより良いツールとなることができます。