Designing with Web Standards~XHTML+CSSを中心とした「Web標準」によるデザインの実践
Web標準デザインテクニック即戦ワークブック~XHTML+CSSを正しく賢く書くための15問
Webコンテンツのフロントエンド実装におけるWeb標準3要素
以後、構造と表現についてさらに詳しくご紹介
ユーザを見栄えにばかり固執させ、結果的にWebの持つ潜在的可能性を覆い隠してしまう傾向
Jesse James Garrett氏によるWebの階層構造……基礎工事(=より下層に含まれる戦略・要件・構造・骨格)がしっかりしていなければ、どんなに立派な見栄え(=表面)の家(=Webサイト)を建てようとも「砂上の楼閣」
「このサイトはIE4以上、800x600ピクセル以上で見てください」などという文言が平然とトップページに
(「この映画は○○製の50インチ以上のプラズマテレビでご覧ください」なんてDVDのパッケージに書いてありませんよね?)
多くのWebブラウザがWeb標準への準拠を念頭に開発
Blog:バックエンドにXML技術を活用したCMS(コンテンツマネジメントシステム)によって運用される、更新頻度の高いWebコンテンツ
ヨーロッパなども含め、世界規模で「情報格差」への取組みが加速中
(X)HTMLは、アクセシビリティにも配慮した仕様であり、文法に則って適切にマークアップを行うことで、基礎的なアクセシビリティを確保
視覚障碍者が利用するスクリーンリーダーや音声読み上げブラウザは、(X)HTMLソース上にある文字情報を登場順に読み上げる
可能な限りレイアウトはCSSで制御、やむを得ずtable要素で代用する場合は読み上げ順に配慮
Web標準を利用して作成された文法的に妥当で、意味的に適切なマークアップが施された(X)HTML文書は、言葉の重み付けの根拠を適切に提供でき、高いマシンリーダビリティ(機械可読性)を確保することでSEOに貢献
全部とまでいかずとも、多くの環境でサイトの提供する情報や機能が利用できるようにするには、文書の構造と見栄えを分離したほうがベター
Microsoftを例にWeb標準準拠を想定(原文:2004年7月27日公開「Throwing Tables Out the Window」、邦訳:「テーブルは窓から投げ捨てろ」 by MinuteDesignさん)
Web標準準拠前 (Windows 版 IE向け) | Web標準準拠前 (その他向け) | Web標準準拠後 | |
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使われているテーブルの数 | 40 | 36 | 0 |
スペーサーGIFの数 | 35 | 76 | 0 |
img要素の数 | 43 | 122 | 6 |
CSS 背景画像の数 | 1 | 1 | 11 |
HTML ファイルサイズ | 40 KB | 39 KB | 15 KB |
ファイルサイズの削減 | - | 3% | 62% |
1ページ25キロバイトの節約で、1日あたり平均3870万ページビューという数字に掛け算すると、1日あたりおよそ924ギガバイト、1年で329テラバイトもの通信帯域を節約
コンテンツは増えることはあっても減ることは稀→サイトリニューアルにかかるコストは永遠に右肩上がり?
リニューアルの都度「総作り直し」ではコストに見合わない→構造と表現をできるだけ分離することで、以後のリニューアル時にマークアップし直す作業量を減らし、コストを抑える
ROIをどの程度のタイムスパンで捉えるかにも拠るものの、上記の「すべての」ニーズをより低コストで満たすには、Web標準の活用のほかに考えられない