CSS Regionsの提案とプロトタイプが公開
CSS 2.1やセレクタ仕様の勧告が迫ってきました。CSS WGも来期の活動計画を練り始めており、各CSS3モジュールの進行や新しいモジュールの策定が期待できます。
さて、数日前にAdobeのDesign and Webブログから、CSS Regionsのに関するエントリが公開されました。
CSS RegionsはAdobeがCSS WGに提案した新しいレイアウト関連モジュールです。これまでのCSSでは、テキストの流れがひとつのブロックから別のブロックに移るといったことができませんでした。また、円や多角形のテキスト領域を定義したり、またそれらをフロートさせるようなことができませんでした。
こういったレイアウト手法は雑誌などで広く使われています。CSS RegionsとはAdobeがInDesignを利用する顧客との対話から登場した提案で、テキストの流れを制御するRegionsモジュールと、円や多角形の領域を定義し、その領域を除外するというExclusionsモジュールから成っています。
仕様の提案に続いて、WebKitベースのプロトタイプ実装、およびRegionsについての詳細記事も公開されています。
- CSS Regions Prototype | css layout - Adobe Labs
- CSS3 regions: Rich page layout with HTML and CSS3 | Adobe Developer Connection
3月に開催されたCSS WGのミーティングでもRegionsの初期提案は説明されており、その際に寄せられたRegions/Exclusionsモジュールの分割や仕様に対して寄せられたコメントが、現在のEditor's Draftになっています。構文やモジュール自体が大きく変わりうるモジュールですが、提案された機能はとても面白いものです。CSSのレイアウト機能が強化されることに期待したいと思います。