Netscapeの終了と今後の対応
3月1日に、これまで公開されてきたすべてのバージョンを含む、Netscapeブラウザとメーラーの開発・サポートが終了します。
現在Netscapeを使っている方には、後継製品であるMozilla FirefoxやMozilla Thunderbirdへの移行が推奨されています。ブックマークやメールを引き継ぐ方法は利用しているバージョンごとに異なりますが、Mozilla Japanが公開している「Netscape ユーザのための Firefox/Thunderbird 移行ガイド」にて網羅されています。
操作性が変わっても問題ないという方は、Operaなど他のブラウザを試してみるのも良いかもしれません。
さて、日本には未だNetscape 7.1を「推奨ブラウザ」としているサイトが多く存在しています。これはバージョン7.1が、Netscape日本語版の最終バージョンであるからと推測されます。しかしながら、5年前にリリースされた古いブラウザには、数多くの脆弱性が存在しています。Mozilla Japanの移行ガイドにも、Netscape 7.1の持つ危険性について述べています。
アップデートされない製品を使い続けた場合、コンピュータを危険にさらすことになります。特に日本語版に関しては、2003 年 6 月 に公開された Netscape 7.1 以降、100 件以上のセキュリティ脆弱性が確認されているものの、修正版は提供されておらず、非常に危険な状態です。
後継であるFirefoxは日本語版も公開されており、サポートも受けられます。Netscape 7.1を推奨ブラウザとして掲載し続けるのではなく、Firefoxへと切り替えるなどを行うことが好ましいと考えます。
デザインやWebアプリケーションにおいても、古いブラウザへの対応はその開発やサポートにコストがかかるものです。アクセスログなどで利用者の割合を調べ、段階的に推奨環境を更新していくことが良いでしょう。