Smart Communication Design Company
ホーム > ナレッジ > Blog > Web標準Blog > 2010年12月 > CSSスナップショット2010とCSS 2.1の最終草案

CSSスナップショット2010とCSS 2.1の最終草案

2010年12月13日
フロントエンド・エンジニア 矢倉

CSS WGより、CSS Snapshot 2010とCSS 2.1のドラフトが公開されています。

CSS Snapshot 2010は、CSS WGが安定したと判断する仕様をまとめた文書です。CSS Snapshot 2007が2007年時点のスナップショットですが、その2010年版になります。

2010年版のスナップショットは、2007年版にメディアクエリー仕様を加えたものになります。定義以外に変更点はありません。その他のモジュールは加わっていませんが、次のスナップショットにはCSS3 Backgrounds & Bordersが加わる旨が示唆されています。

2007年版につづき、2010年版についても翻訳を用意しています。

さて、CSS 2.1は昨年9月の勧告候補より、100を超える変更が行われました。ドラフトも変更を受け最終草案に差し戻されています。

さて、変更点のなかに、先日「匿名ボックスに対するtext-indentプロパティの継承」で取り上げられた、匿名インラインボックスとtext-indentの挙動に関する仕様が含まれています。

2009年の勧告候補では明確な挙動が記されていませんでしたが、今回の最終草案では次のような記述が加えられています

'Text-indent' only affects a line if it is the first formatted line of an element. For example, the first line of an anonymous block box is only affected if it is the first child of its parent element.

「'text-indent' は要素の最初の整形済の行にのみ作用する」という記述が加わりました。先の記事で説明するなら、文字列bazのある行がインデントしないのが正しい挙動となります。テストケースもあるので、確認することができます。

CSS 2.1ですが、先週末にテストスイートのRC4がリリースされました。現在は3月末の勧告を目指しているようです。