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CSS WGのJune 2009 F2F

2009年6月25日
フロントエンド・エンジニア 矢倉

今月の頭になるのですが、CSS WGがフランスでFace to Faceミーティングを行っていました。ミーティングの議事録が公開されていたので、CSS 2.1やCSS3の現状について簡単に紹介しようと思います。

CSS 2.1のテスト

CSS 2.1の新しい勧告候補が4月23日に公開されましたが、次の段階に進むにはテストケースの完成と、それらに基づいた実装の検証が必要となります。テストケースはMicrosoftのものをはじめ数は集まりつつあるのですが、テストが正しいかを検証しなければならないため、時間がかかりそうです。

活動期限である2010年11月末まで1年半ほど。そこから逆算して、「テストは9月までにすべてを集め、その検証は12月まで」といった計画が立てられています。

Web Fonts

すでに草案が公開されていますが、CSS3 Fonts Moduleの新しい草案が公開されました。

新しい草案は、今まであった「CSS3 Fonts」と「CSS3 Web Fonts」として公開されていた草案を統合したもので、大幅に書き直されています。前のCSS3 Fonts草案にあった、フォントのエフェクト(エンボス加工など)を行うようなプロパティは省かれています。

新しい草案の公開

段組を実現するCSS3 Multi-column layoutの最終草案の公開が決定されました。また、これまでGeckoとWebKitが独自拡張として実装していたCSS3 FlexboxについてはCSS WGでの策定が受け入れられ、また近いうちに草案が公開されることも決定しました。

時期は定かではありませんが、getBoundingClientRectscrollTopなど、座標を取得するプロパティを定義するCSSOM View Moduleについても、新しい草案を公開すると決まったようです。

その他の草案

CSS3にはさまざまなモジュールがありますが、数年間まったく動きのないものがほとんどです。ということで、注力する予定のない次の仕様は、作業を終了することが決定されました。

終了ではありませんが、次の仕様についてはリソース不足のため作業ができないという確認がされました。