Web標準Blogでは、Web標準の利用に興味のあるWebサイト管理者、Webデザイナーの方向けに、Web標準を利用するための手法やノウハウ、参考になるリソース等を、国内外を問わずご紹介します。
なお当Blogでは、Web標準に関する疑問や質問を募集しています。Webコンテンツ実装プロセスにまつわるお悩みでも結構ですので、お気軽に電子メールでstandards@mitsue.co.jp宛にお送りください。
2007年09月28日
アクセシブルなRIAとHTML 5の関わり
フロントエンド・エンジニア 矢倉
近年、FlashやJavaScriptを用いたRich Internet Application (RIA)と呼ばれる、高機能なWebアプリケーションが増えてきています。今年に入りAdobe、Google、Microsoftの3社がそれぞれRIAの開発環境を発表したことからも、その注目度の高さがうかがえます。
一方、RIAにおけるアクセシビリティの問題については、あまり知られていないようです。例えば、AjaxによるWebアプリケーションの場合では、メニューやポップアップがdiv要素としてマークアップされ、支援技術がそれらをうまく認識できないという問題があります。
こうした課題を解決すべく、W3CはWAI-ARIAという動きを立ち上げ、必要となる仕様を策定しています。核となる技術は、ある要素がアプリケーションにおいてどのような「役割」または「状態」であるかを規定する、WAI-ARIA RolesとWAI-ARIA States and Propertiesというふたつの仕様です。これらの役割・状態を適切にアプリケーションに埋め込むことにより、支援技術がそれらを認識し適切な支援を行えるようになります。
ARIA RolesとStatesはXHTML2ワーキンググループが策定するrole属性という新しいXHTMLモジュールにより、XHTML 1.1以降のXHTMLで使うことができます。一方HTML 5では、新たに用意された要素やAPIがARIAと重なる部分がある、名前空間を利用するARIAはHTML 5のHTML構文で扱えないなどの問題があり、対応や協調に向けた動きが起こっていませんでした。
しかし先週、ARIAの策定者からHTMLワーキンググループへの働きかけがあり、ARIA RolesやStatesをHTML構文で利用するための取り組みが始まりました。提案が仕様に取り込まれるのかも含め、今後もその動向を追いかけていたいと思っています。
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2007年09月20日
Web 2.0とセマンティックWebの行き先
フロントエンド・エンジニア 矢倉
Web 2.0の提唱者であるTim O'Reilly氏が、自身のBlogにて「Economist Confused About the Semantic Web?」という、セマンティックWebとWeb 2.0の違いに関する記事を公開しています。
O'Reilly氏は、「情報が持つ意味」という見地からセマンティックWebとWeb 2.0の異なったアプローチについて、AmazonやGoogleの機能を取り上げ分かりやすく説明しています。また、SNSを例にとり、2つのWebが「ユーザーが特に意識することなく、意味を取り出すアプリケーションのデザイン」という観点においては合流するのではないかとの考えを述べています。
W3Cが進めるセマンティックWebに関しては、「アプリケーションが便利になるために必要なデータを集めるのには、大変時間がかかる」と考えているようです。その一方で、「より細かい意味にフォーカスしたアプリケーションが増えてゆくことで、情報の意味が高まる」とも予測しています。そして最後に、「理解が進むまでにはさまざまな混乱が予想されるが、Web 2.0とSemantic Webは最終的に合流し、ベストフレンドとなるだろう」とまとめています。
「セマンティックWebは、W3Cや研究者が思うのとは違った形で実現される」と過去に発言したO'Reilly氏ですが、Web 2.0のアプローチと重なる部分があることを示したり、最終的には共に動いてゆくというこの考えはとても興味深く感じます。
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2007年09月13日
Webからデータを取り出すための仕様、GRDDLが勧告に
フロントエンド・エンジニア 矢倉
XHTMLをはじめ、様々なXML言語からRDFを取り出す仕組みを定義した、GRDDLという仕様が勧告となりました。GRDDLを利用すると、XHTMLのclass属性などを頼りに、機械処理可能な情報を取り出すことができるようになります。
機械で扱いやすいデータは、W3Cが推進する「セマンティックWeb」の情報ソースとなる重要な部分です。しかしこれまで、「データをどこから、どのように取り出すか」という課題に対し、有効な解決策がありませんでした。
GRDDLはXSLTを用いることで、XML言語の構文や内容モデルを問わない変換を可能としています。XHTML、RSS、ODFなど多種多様な言語があふれるWebにおいて、汎用的な仕組みでデータの抽出が可能となったことは、とても意味のあることだと思います。
情報量が増え続けていくWebにおいて、今後はより機械処理のしやすいデータが求められるでしょう。特に文章中にデータが散在しやすいHTMLにおいてはmicroformatsなど、データのマークアップが重要になってゆくと考えています。そして、集めたデータを統合・整理し処理する際に、GRDDLが注目されるのではないかと思っています。
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2007年09月11日
Mozilla 24でウェブブラウザのパネルディスカッションが開催
フロントエンド・エンジニア 木達
今月15日から16日にかけて、Mozilla主催による24時間ノンストップ・イベント「Mozilla 24」が開催されます。期間中はさまざまなプログラムが複数の会場およびオンライン上で予定されています。
なかでもWeb標準との関連性が比較的高いものとして、主要ブラウザベンダーが参加してのパネルディスカッション「ドキッ! 丸ごとウェブ!! ブラウザだらけの討論大会 ~Chatでユーザのポロリもあるよ~」があります。以下、プログラム詳細ページより引用してご紹介します。
各ウェブブラウザ (デスクトップ用/モバイル用/ゲーム用/障害者用)のベンダをメインパネリストとしてお呼びし、これまでの・今の・そしてこれからのウェブをテーマに様々なトピックで徹底生討論を行います。(トピックのリクエストを募集中です)
当日はウェブ上に専用のIRCチャンネルを用意し、パネリスト・観客席・世界中の視聴者を繋げて、その様子をインターネットでLIVE動画配信します。現地会場の参加者はウェブ上よりもさらに高い臨場感と発言権をご堪能下さい。
自分の使っているブラウザの開発者の姿を見ながら批判や要望を届けるにはこの機会は外せません!
本パネルディスカッションの開催日時は15日の21時から23時までです。やや遅い時間帯ではありますが、興味をお持ちの方は是非、オンライン・オフラインの別を問わずご参加いただければと思います。なお、私は本パネルにモデレーターとして参加いたします。
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2007年09月11日
iPodでもSafariが利用可能に
フロントエンド・エンジニア 木達
2007年9月10日
Aaron Gustafson著
(この記事はWeb Standards Project(WaSP)における投稿記事「Mobile Safari without the iPhone」を翻訳したものです。当Blogは翻訳の正確性を保証いたしませんので、必要に応じ原文を参照ください。)
Appleは、モバイル向けSafariをiPodに搭載しました。
先週のことですが、Appleは新しいiPod touch(基本的にiPhoneから電話機能などを取り除いたもの)を発表しました。iPod touchでひときわ目を引くのは、それがWi-Fi接続そしてモバイル環境向けSafariを搭載している点です。
この発表には、次の二つの興味深い側面があります:
- モバイル環境向けSafariは市場におけるシェアを一気に伸ばそうとしており、それはおそらくハンドヘルド機器用のブラウザ市場に多くの革新をもたらすでしょう。そして
- 開発者らは、新しいブラウザ環境を入手しテストするのに、より安価な方法を得たことになります。
あなたはこの発表をどう思いますか?私たちは、どのような反響を目にすることになるでしょう?
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2007年09月06日
Opera 9.5 alpha公開
フロントエンド・エンジニア 矢倉
次期バージョンのOpera、そのアルファ版であるOpera 9.5 alphaが公開されました。レンダリングやJavaScript処理の高速化に加え、いくつかのWeb標準に対するサポートが向上しています。
CSSでは::selectionを除くCSS3のセレクタすべてに対応したほか、テキストに影をつけるtext-shadowプロパティなどがサポートされています。また、HTML 5関連では、getElementsByClassNameなど、いくつかのJavaScriptメソッドが実装されました。
これらの新しいWeb標準は、実装状況がブラウザにより大きく異なることから、Web制作で利用できる状態になるにはまだまだ時間がかかるでしょう。今後も標準仕様へのさらなる準拠を各ベンダに期待します。
なお、アルファ版はバグレポートを目的とした開発者向けのビルドであるため、通常使用を目的としたインストールは推奨されていないことにご注意ください。
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2007年09月03日
SVG Open 2007
フロントエンド・エンジニア 木達
直前のご案内になってしまいましたが、明日9月4日から7日まで、東京・三田にてSVG Open 2007というイベントが催されます。以下、オフィシャルサイトより概要を引用してご紹介いたします。SVGに興味・関心をお持ちの方は参加を検討されてみてはいかがでしょうか。
これまでSVG Openは Zürich、 Vancouver、 東京、Enschedeで開かれましたが、SVG Open 2007 は2007年9月4日から7日まで、再び東京で開かれることになりました。Scalable Vector GraphicsはWorld Wide Web Consortium(W3C)が策定したコンピュータグラフィックス用のフォーマットであり、本カンファレンスはこの'グラフィックスのHTML'の汎用性を示します。内容は、技術に特化した可視化の話題から携帯電話やウェブサイト上の インタラクティブなマルチメディアアートまで、多岐にわたります。 プログラム上では、論文発表や初心者向けから応用レベルまでのワークショップ、技術展示 SVGコミュニティや産業界、W3C SVGワーキンググループの人々と会う機会などがあります。
