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2010年1月のW3C

2010年2月1日
フロントエンド・エンジニア 矢倉

Indexed Database API

1月5日付けで、Indexed Database APIの草案が公開されました。これは昨年までWebSimpleDB APIと呼ばれていた仕様です。

先月分のエントリにてお伝えしましたが、Web SQL Databaseの進展が考えにくい状況になったことから、WebApps WGと各ブラウザーベンダーはこの仕様の策定に移っています。

Selectors API Level 2

1月19日付けで、Selectors API Level 2の草案が公開されました。

この仕様は、昨年末に勧告候補が公開された (日本語訳) の上位レベル仕様になります。開発者からの要望が高かったコンテキスト参照 (クエリの起点を指定する) を盛り込み、querySelector, querySelectorAll の拡張や、ショートハンドであるqueryScopedSelector, queryScopedSelectorAll という新しいメソッドの追加が提案されています。また、ある要素が特定のセレクターにマッチするかを返す matchesSelector という新しい機能も提案されています。

matchesSelector はGeckoおよびWebKitでの実装が始められるなど、早い段階で利用できる可能性があります。一方、コンテキスト参照についてはまだ議論が続いている段階のようです。

CSS Styling Attributes Level 1 最終草案

1月21日付で、CSS WGよりCSS Styling Attribute Level 1の最終草案が公開されました。

なんの仕様かというと、style属性内でのスタイルシートの処理を定めた仕様です。

この仕様、もともとはCSS3の一つとして、擬似要素/擬似クラスへの対応、スコープを限定したスタイル適用など拡張が検討されていたのですが、進行することがありませんでした。そして昨年のCSS WG F2Fにて、拡張に関する機能を省き、HTML5や他のスタイル属性を定義する仕様が参照できる仕様としてまとめるということが決定され、この仕様の公開に至りました。