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今週のW3C (2008-02-19)

2008年2月19日
フロントエンド・エンジニア 矢倉

今週より、HTMLやCSS以外のW3C仕様についても、簡単に紹介を行っていこうと思います。W3Cトップページに掲載されたニュースのうち、仕様に関するものを取り上げていく予定です。

CSS Namespace Module

CSS Namespace Moduleの最終草案が公開されました。このCSS3のモジュールは、CSSで名前空間を宣言する構文を定義するものです。様々な名前空間が混在するXML文書にスタイルシートを適用させたい場合に利用されます。

CSS Namespace Moduleは、CSS Snapshot 2007 (日本語訳)において、今後CSSを構成する仕様のひとつとされています。というわけで、日本語訳を用意しました。

CSS 名前空間モジュール

このモジュールには既にほぼ完全に準拠した実装が存在していることから、CSS3モジュールのうち初めての勧告となる可能性が高いと考えています。

Access Control for Cross-site Requests

WebアプリケーションではXMLHttpRequestなどのオブジェクトを利用し非同期通信が行われていますが、セキュリティの制限から異なるサイトとの通信が行えません。Access Controlは通信を受け入れる、または拒否するサイトを指定することにより、安全性を確保した上でクロスサイトリクエストを可能とするものです。Firefox 3(ベータ版)が既に実装しており、今後他のブラウザでも実装が期待される仕様です。

Best Practices for XML Internationalization

XMLの国際化において、設計段階から多言語を意識した文書やスキーマの構築が重要となる場合があります。W3Cは2007年に多言語に関する情報を埋め込む要素・属性を定義したInternationalization Tag Set (ITS) Version 1.0を勧告しています。今回Working Group Noteとして公開されたBest Practices for XML Internationalizationは、XHTMLやXMLとITSをどう組み合わせるかなどを例を交え解説する文書となっています。