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Web標準Blog

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2008年1月11日

target="_blank"は非推奨?

フロントエンド・エンジニア 矢倉

W3Cにおいて、target="_blank"は非推奨なのでしょうか?というご質問をいただきました。

HTMLの仕様書では、center要素やfont要素などの文書内容を意味づけするものではなく、見栄えを表現する要素や属性が「非推奨 (deprecated)」と定義されています。しかしtarget="_blank"の場合は、この「非推奨」とはなっていません。ただし、HTML 4.0 やXHTML 1.0のStrict文書型では、target属性が定義されていないため利用できません。このためtarget属性を用いる場合は、Transitional文書型を選択する必要があります。

さて、target="_blank"があまり奨められないとされているのには、いくつかの理由が存在します。

ひとつは、リンクが新規ウインドウで開くと明示されていないページの存在です。ほとんどの場合において、新しいウインドウで開くリンクと、現在のウインドウで開くリンクはその表示において区別がなされていません。このため、ユーザーに適切なフィードバックがなされないという問題があります。

また、ユーザーに選択権が与えられないという問題もあります。リンクをどのように開くかという選択はユーザーに委ねるべきという考えがあるため、この観点において、target属性による指定はその選択権をユーザーから奪うことになります。

上記二つの問題は、ユーザーエージェントが対処することで改善できる問題でもあります。今日のタブブラウザには、新規ウインドウをタブで開くというものや、新規ウインドウを無効化するという設定項目を設けているものが増えてきています。
しかしながら、ブラウザごとに設定項目や挙動が異なるため、完全な解決とはいいがたいでしょう。

ユーザビリティに関わる問題もさることながら、ユーザー体験の違いがtarget="_blank"の是非が頻繁に問われる原因でもあります。

たとえば、「リンクをどのように開くかは、どんな場合であれユーザーに選択させるべき。」という意見もあれば、「サイト外へのリンクは新規ウインドウで開きたい。」というものもあります。また「PDFなど、HTML文書以外は新規ウインドウで開きたい。」という、細かな条件下での要求も存在しているようです。このような好みの違いを知ることも難しく、またすべての要求にこたえることはできないでしょう。

target="_blank"は、非推奨ではありません。しかし、想定するユーザーや、target="_blank"のもたらす効果を充分に考えた上で、利用するか否かを決定すべきです。