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Web標準Blog

Web標準Blogでは、Web標準の利用に興味のあるWebサイト管理者、Webデザイナーの方向けに、Web標準を利用するための手法やノウハウ、参考になるリソース等を、国内外を問わずご紹介します。

2007年6月25日

Meet the Professionals ~ Derek Featherstone 公開中

フロントエンド・エンジニア 木達

当Blogでは紹介し遅れてしまいましたが(アクセシビリティBlogでは紹介済み)、ミツエーリンクスVideocastingにてMeet the Professionals ~ Derek Featherstoneを公開中です。

「Meet the Professionals」は、Webの世界で活躍する各分野のエキスパートにインタビューを行うシリーズです。今回はWebアクセシビリティのコンサルタントを務めるほか、Web Standards Project(WaSP)のメンバーとしてAccessibility Task Forceを先導し、また世界各地で精力的に講演活動をこなしていらっしゃるDerek Featherstoneさんにお話をうかがいました。

このインタビューはWeb Directions 06が開催された2006年9月末にシドニーで収録したもので、内容的にやや古くなってしまっている部分もありますが、2007年5月17日に出されたWCAG 2.0の最新草案に向けた発言などもあり、Web標準やWebアクセシビリティに関わっていらっしゃる皆さんには興味深い内容だと思います。

木達:お時間をいただき、私たちのVideocastingにお越しくださって、ありがとうございます。Web業界の多くの方が、優れたアクセシビリティ専門家の一人としてDerekさんのことを知っていると思いますが、簡単に自己紹介をお願いできますか?

Derek:もちろん。私の名前はDerek Featherstone、カナダのオタワ出身のWebアクセシビリティ・コンサルタントであり、開発者です。自分で会社を経営しており、クライアントのために多くのWeb開発の仕事をしています。また、アクセシビリティのコンサルティングを多数手がけるなかで、クライアントが抱えている具体的な課題を検討したり、アクセシビリティ上の問題について手助けしたり、解決のための戦略立案をお手伝いしています。クライアントのサイトやアプリケーションのアクセシビリティを向上させるためです。

木達:Derekさんにはとても興味深いバックグラウンドがあったと記憶しています。高校の教師だったのですよね?

Derek:はい。

木達:何がDerekさんをWeb業界へと導き、アクセシビリティに注力させたのですか?

Derek:それは興味深いことです。というのも、私は4年ほど高校で教鞭を執っており、教壇に立っているあいだ私はいつも、異なる学習スタイルを持つ人々に対してより訴求力のある授業と教材を作成する方法を模索していました。つまり、私の強調したいポイントをより多くの人に理解してもらうための方法を探していたわけです。同時に彼ら、つまり私の教え子に対して、Webをベースにしたリソースを構築しており、その作業を通じて、より多くの人々に広める方法を探究するようになったのです。

そういうわけで、私は教壇を去った後に企業の研修へと進み、そして独立しようと決心しました。こうした一連の流れのなかで、自然とWebにたどり着いたのですが、アクセシビリティやWeb標準は常に私を魅了するものでした。というのも、学習スタイルに対する私の感覚と共鳴して、あらゆる学習スタイルを持つ生徒を助け、すべての教材について要点を得る手がかりになると思ったからです。

この2つの事柄は私にとって非常にうまくいくように思えましたし、それらは理にかなっていました。Webの世界に足を踏み入れ、サイトを構築するにつれ、私のメッセージをできるだけ多くの人に届ける必要があり、なかには障害を持った人々も含まれることは明らかでした。

木達:いつから読み始めたか覚えていないのですが、私はDerekさんのBlog「Box of Chocolates(チョコレート箱)」のファンです。昨年、このシドニーでDerekさんと初めて会ったときに同じ質問をしたと思うのですが、この面白いタイトルについて説明していただけますか?

Derek:はい。私のあだ名はこれまでずっと「フェザー」だったので、私のBlogのURLはもともとfeather.caでした。友人のAndy Clarkeと話していたとき、ただおしゃべりをしていただけなのですが、ロゴをどうするか、「フェザー(鳥の羽)」のアイデンティティをどうすれば作り上げることができるか、いくつかのアイディアを導き出そうとしていました。

そのとき彼が言ったのです。「羽といえば、映画『フォレスト・ガンプ』に出てくるような、空中に浮かんでいるものを思い出した」。私は「あぁ、それなら完璧だ。Blogとはチョコレート箱のようなもので、中に何があるか分からないものだからね」と答えました。そしてAndyと私は、Blogのネーミングをそうすべきだと直感したわけで、かくしてboxofchocolates.caが誕生しました。

木達:実際にそのタイトルでBlogを始めたのはいつですか?

Derek:Blogを始めたのは、息子の写真を投稿する場所として、でした。私には娘が2人と息子が1人いますが、彼は2004年6月3日生まれで、私のBlogも実質的には同じ日に生まれたことになります。

木達:そうだったのですか!

Derek:私はBlog投稿のためのコーディングに真剣に取り組み、子どもの分娩の様子を投稿できるようにしていました。自宅出産というかたちで、息子は助産婦さんのおかげで生まれました。彼が生まれる様を、つまり息子の誕生をライブでBlogに記しました。そういうわけで画像や言葉を掲載するための場所が必要でしたから、2つのことがすっかり同時に起こったわけです。

木達:素敵ですね。では、アクセシビリティについてお話ししましょう。Derekさんは、Web Standards Project(WaSP)と、そのアクセシビリティ・タスクフォースのメンバーでしたよね。どういった役割で、何をされているのですか?

Derek:アクセシビリティ・タスクフォースではリーダーを務めており、私たちの進めている活動について、メンバー全員のコーディネーションを行うことが役割です。また、必要に応じて他のタスクフォースと話し合ったり、連携したりして、私たちのしていることに彼らが遅れを取らないよう、また彼らがしていることやその手法を理解するようにしています。たとえば、DOMスクリプティング・タスクフォースでは、それがアクセシビリティとどのように関連しているか、私たち全員が同じ道のりを前進していることを、またお互いにしていることが何であるか理解していることを、確認できる方法を模索しています。

アクセシビリティ・タスクフォースでは、現在多くのことについて取り組んでいます。例を挙げますと、支援技術のメーカーやベンダーを仲間に迎え入れ、彼らのテクノロジーを向上させること、また障害を持った人々を対象に取り組んでいる人々の専門的なスキルを活用すること、より優れた開発者となるために彼らの知識を利用すること、WaSPを支援すること、各地の開発者たちを支援すること、彼らに支援技術をより深く理解してもらうこと、またより優れたWebサイトを構築できるよう、より良い理解を獲得することを目的として議論できるよう努力しています。

木達:わかりました。さて、W3CWeb Accessibility Initiative(WAI)は、WCAG 2.0というWebコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドラインの次なるバージョンを開発していますね。Derekさんの意見で2.0の良い点、悪い点は何ですか?

Derek:WCAG 2については多くのことが語られていると思います。私の意見には、双方が入り混じっています。多くの人々と同様に、WCAG 2に関する最も困難な点のひとつとして、すべてを読むだけの時間が無かったというのが挙げられます。生計の大半をアクセシビリティで立てている私ですら、すべてを読み切るために時間を費やすことができないとしたら、アクセシビリティが生活の糧というわけでもない他の開発者に対して、読み通してもらうことは期待できません。これが、困難な点であると考えている理由です。

私が思うに、最も優れたことのひとつには、特定のテクノロジーに依存していないという事実があります。HTMLにかぎった話ではなく、より一般的な存在であるという意味で、実に優れていると思うのです。それは新たなテクノロジーが台頭する際に、それを特別な対象として全く新しいアクセシビリティのガイドラインをゼロから生み出す必要がない、ということを意味するからです。これは、WCAG 2の主要な強みだと考えています。

一方、WCAG 1ではHTMLベースであり、誰もがこれに慣れ親しんできたものですから、それに根本的な変化をもたらしたというのは、ひとつの欠点です。あまりに根本的な部分が変化したがゆえに、人々を振り向かせ、WCAG2がある見方においては利点をもたらすことを理解してもらうのは、非常に難しくなりました。「具体的でないから、これで何をするのか理解できない」という意見を多く目にしてきました。つまり、最も優れた強みのひとつが、同時に最も大きな足かせのひとつになっていると思います。

木達:なるほど。それでは、WCAG 2.0について提案はありますか? まだ草稿の段階ですし、Derekさんが改善するつもりであれば、きっと何かしら貢献できると思うのですが。WaSPアクセシビリティ・タスクフォースとして、今後何か具体的な予定があれば教えてください。

Derek:WaSPとしては、現時点(2006年9月)では具体的な予定はありません。アクセシビリティ・タスクフォースのメンバーはそれぞれ異なる意見を持っていることを認識しており、内部で議論を進め、何を行うか、WCAG 2.0にどう対応するか決定しようとしています。タスクフォースのメンバーの多くは個別にコメントを提出していることを把握しています。

W3C/WAIは対応、つまりワーキンググループに寄せられたコメントのすべてに対応しようとしていると思います。その暁には最終草案が再び公開され、寄せられた懸念のすべてを解決するか、少なくともそれらに返答した時点で、新たな出発点を迎える機会が得られると考えています。また私は、それが新たにコメントを取りまとめるのに最も有益な機会となるだろうと考えています。

認知障害をWCAG 2.0があまり多く取り扱っていないという事実について、議論が多くあったことは知っています。それは難しい分野です。十分な研究がなされておらず、十分な理解も得られていない分野ですが、当然ながら私たちはそれに対応する必要があります。何らかのガイドラインをWCAG 2.0に盛り込み、認知障害をもった人々を助けることが、個人的には重要だと考えています。

私たちが直面している困難のひとつには、認知障害全般、またそれがWebにどのような影響をもたらすかを、ほとんど知らないということがあります。認知障害は非常に個人的なもので、それぞれに異なるため、ある人の手助けになったものが、認知障害をもった別の人にとっても役立つとは限らないのです。

メンバー数人で話し合ってきたことですが、WCAGを手にして「コンテンツ、表現、そして振る舞いを分割しよう」と言ったとき、私たちができることのひとつには、実際にそのような分割が可能だとして、特定のユーザー向けに個別にスクリプトを記述することが可能です。つまり、ある特定のユーザーを手助けする何らかのJavaScriptを記述すれば、彼らはそれを利用できます。

ドキュメントがコンテンツ、表現、および振る舞いの間に明確な線引きがあるような構造になっていれば、異なるタイプの認知障害を持った特定のユーザーを支援するためのJavaScriptを記述することができます。その実現は、多くの人々の関心を惹きつけることになるだろうと思います。これまでのところ、コンテンツと表現を分けることについてばかり論じられています。振る舞いのレイヤーは扱われてきませんでした。振る舞いのレイヤーの分離は、そういった支援スクリプトを作成しようとする人々にとって、非常に役立つだろうと思います。

木達:なるほど、私もそう思います。さて、私はWeb DirectionsでのDerekさんのプレゼンテーションを楽しませてもらいましたし、特にWeb Accessibility 2.0のセッションは非常に気に入りました。ユーザー・エージェントはまだまだ改善できると思いますし、私の考えではナビゲーション・スキップのような技法は必要ないと考えています。そこでWebアクセシビリティ、ユーザー・エージェント、および支援技術の現況についてどのようにお考えですか?つまり、どのような関係性があるか?ということですが。

Derek:ええ、今あるユーザー・エージェントは、必要とされているほど強力ではありません。もっと実力を発揮できるはずだと考えています。木達さんが、スキップ・リンクについてお話ししていたとおりです。これらを必要とすべきだとは思いません。HTMLの範囲内において、標準的な方法でその種の情報を符号化できるべきであり、ユーザー・エージェントがそれに対応すれば、Webサイトを利用しているのが弱視かか全盲か、あるいは移動の不自由なユーザーかにかかわらず、リンクをスキップする手段を提供する必要が無くなると考えています。ただ単に、それを提供すべきだとは思っていません。今しばらく提供し続けることは理解できますが、ユーザー・エージェントが進歩するにつれ、私たちが特別なことをしなくても良くなることを願っています。二人とも同意しているように、これはユーザー・エージェントの担う役割だからです。

現時点でも非常に強力なユーザー・エージェントがある一方で、何が起こりうるかについては、その一端を見始めているにすぎません。よりいっそう強化されるべきですし、ユーザーに対してはさらに多くの機能を提供し、アクセシビリティのオプションを必要とする人々にはより多くを提示すべきだと思います。まだ実現されていないことが山のようにあります。

あらゆるオブジェクトのサイズを変更して内容を表示するズーム機能を、メインのツールバー上に置いた点で、Operaは革新的だといえます。これは大きなステップだったと思います。IE7は現在、同じまたは似たような機能を提供しています。より多くの機能がありますが、類似したものです。IE7では多くの人にその機能が目に入るよう、目立つところに設置されています。メニューのどこか、ダイアログ・ボックスの深いところ、設定画面から3階層も掘り下げたような場所に葬られているわけではありません。

私はその点が重要だと考えています。ユーザー・エージェントはもっとパワーを人々に見せつけ、機能は人々が探さなくとも良いよう明示すべきだと思います。

また、これを有効に活用するためにも、Web標準をより幅広く採用していく必要があると考えています。Webサイトで標準をベースにした技法を使用し情報をエンコードしているのが世界中で5%しかなければ、残りの95%のサイトを利用する人々の手助けにはなりません。ユーザー・エージェントがその本分を担うことを願っており、私たちがコンテンツに継続して取り組むことができるようになれば、そのパワーをユーザー・エージェントが有効活用できるよう構築できます。

木達:もちろんユーザー・エージェントは改善されるでしょうし、Web標準に準拠したサイトをより多く構築するための努力を私たちは今後も続ける必要があるでしょう。しかしまた、ユーザー・エージェントおよび支援技術のユーザーは、その使用方法を学ぶべきだと思います。たとえば、見出しジャンプのような機能を装備したソフトウェアを使用する場合、ソフトウェアはスキップ・リンクを無視することができます。つまり、まず機能について理解する必要、機能の使用方法を学習する必要があるのです。Derekさんが見せてくださったW3C/WAIの図にはユーザー・エージェント、コンテンツ、開発者、オーサリング・ツールが描かれており、つまり誰もが注意を払い懸命に努力すべきでしょう。

Derek:そのとおりです。つまり、私たちにはそれぞれに取り組むべきことがあり、人々が知るべきことのひとつは、特定の物事がどのように作用するのかを知るうえで、自分の責任は自分で負う必要があるということです。スクリーンリーダーのユーザーでも、キーボードを使うことで見出しから次の見出し、さらに次の見出しにジャンプできるということを知らない人はたくさんいます。これがやや難しいところです。たとえ私たちが自らの役割を果たしていても、ユーザーが自分のできることを知っているかどうか、が最終的な課題となります。

しかしこれを意識する人は増えていると思いますし、それは明らかに理にかなったものです。コンテンツの主要な部分がそれぞれ見出しで始まっており、すべてのユーザー・エージェントがそれらに対応する能力を持っていると仮定すれば、見出し間を行ったり来たりすることが可能になり、理論上私たちはスキップ・リンクを不要の存在にすることができます。

木達:なるほど。Derekさんのもう一つのセッション「Designing for Accessibility(アクセシビリティのためのデザイン)」において、IEのalt属性を用いたポップアップ表示は特定の場面で役立つことがあると発表していましたね。そのようなコンテキストにおいて、たとえ好ましくない実装であっても、人々の役に立つ場合がある、ということです。つまりそれは、ユーザー体験全体の問題ということになりますね。DerekさんはWebアクセシビリティにおけるベストプラクティスをどのように見つけるのですか?ユーザテストを繰り返すことによってのみでしょうか?

Derek:難しい質問ですね。

木達:この実装はうまく機能するとか、何が他よりも優れているかなどについて、どのように発見するのですか?

Derek:それらすべてに対するカギは、ユーザテストの実施だと思います。専門家のアドバイスを求めたり、技術的なテストだけを実施したりする人が多くいることも知っていますが、彼らには十分な数のユーザーが見えているとは限らないですし、今私が取り組んでいること、そして話していることの大半は、ユーザテストの結果から得られたものだと思います。もし私がユーザテストを実施していなかったら、サイト構築のアプローチは、今私が採用しているのとは完全に異なっていただろうと思います。

代替テキストのツールチップ表示もそうですが、単純にそれまで見たこともなかったことを経験した、ということです。想像すらしなかったわけです。Internet Explorerが代替テキストをツールチップとして示すのは誤りだと思っていましたが、ユーザテストを実施し、視力の悪いユーザーが画像の上にマウスポインタを置いて代替テキストのツールチップ表示を見、何の画像か理解していたというのは、私にとって魅力的で、非常に興味深いものでした。

木達:そうですね、私にとってもそれは初耳で、まったく同感です。

Derek:ユーザテストの実施は、私にとって最もワクワクすることのひとつです。私はテストから常に新たな知見を得ており、それを非常に魅力的に感じています。個々の支援技術がどのように機能し、それらがどのように使われるか、技術的な観点からだけではなく、人々がどのように利用し、またサイトにアクセスしているのかといったことです。それは非常に興味深いと思っています。また先ほどお話ししたとおり、私は新たなことを常に学習しています。アクセシビリティのベスト・プラクティスを理解し、発展させるうえで非常に重要だと考えています。

木達:つまりユーザテストに基づいて、Derekさんは何がベスト・プラクティスかを発見するのですね?

Derek:そうです。そしてそれは優先順位の設定に役立ちます。たとえば、「続きを読む」というリンクが10個あるページは、一般的にいってアクセシビリティ上の問題があるかもしれませんが、ユーザテストによって、代替テキストの欠落といった他のより重要な問題点よりも、重要性は少ないと判断する手助けになります。

私が実施してきた数多くのテストにおいて、代替テキストが無かったり、不正確なのは極めて重要な問題であって、真っ先にチェックし修正するよう指摘する事柄のひとつです。ページ上に複数ある「続きを読む」のリンクに手を加えるより前に、それらを修正するよう伝えるわけです。

木達:なるほど。これが最後の質問です。Webまたはアクセシビリティの今後について、Derekさんは何を期待していますか?

Derek:いや、それは壮大な質問ですね。私の思い描くWebアクセシビリティの将来像は、前にもお話ししたとおりWebはもともとアクセシブルなものなのに、私たちはサイトを構築する際にアクセシビリティを取り去ってしまいます。私が本当に期待しているのは、そのままアクセシビリティを残すことができるようになることです。いかなる障壁も作り出さないようにすることを、私たちの目標としています。しかもそれは、いつの日か気付いたらそうなっていたという類のものであって、ご存知のように私たちはそれに向けて現在取り組んでいるわけです。私たちは、人々が自分のWebサイトのアクセシビリティを高めるべきだということを、今なお伝え続けていく必要があります。

アクセシビリティに関する最大の願いは、それが自然発生的に生じるようになることであり、いつの間にか皆がそれに取り組み、疑問に思わないようになることです。アクセシビリティは誰にとっても有意義ですから、誰もがそれに参加して、自分のサイトを作る際には第一にアクセシビリティを念頭に置くようになるのです。これは常に行ったり来たりを繰り返しながら修正を施すのとは異なります。疑問の余地なく、それが純粋に普及し採用され、また実装されることを願っています。Webに関して言うとなると……。

木達:ご自由にどうぞ。

Derek:Webに対する希望はお答えするには多すぎますから、アクセシビリティについて考えましょう。他の人が話しているのを聞くかぎり、Webにはあまりに多くの可能性があり、私たちにできることもたくさんあって、実際私たちは模索を始めたばかりです。Webは人々の働き方を様変わりさせ、私たちの生活スタイルを変化させ、人々との関係についての全てを変えつつあります。

私たちができることは、本当にたくさんあると思います。以前お話ししたように、世界中で利用できるプロファイルを用意するといったことですね。携帯電話に保存可能な、全世界で利用できるプロファイルを持つことができれば、どのコンピューターでもそのプロファイルから設定を読み込むことができます。インターネットのどこかにあるファイルから、ということも可能でしょう。私の設定のすべてを読み込ませ、物事を私の希望通りに表示させるのです。それは極めて便利だろうと思います。また、今はまだ手にしていない多くの可能性を開拓することになると思います。それによって、私たちの生産性は飛躍的に向上するでしょう。以上が、私の期待する未来です。本当にそうなるかは、わかりませんが。

木達:お時間をいただき、またインタビューにご協力くださり、ありがとうございました。

Derek:どういたしまして。