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2005年8月30日

Web標準準拠とモダンブラウザ

フロントエンド・エンジニア 木達

比較的良くWeb標準に準拠した最近のブラウザは、モダンブラウザなどと総称されています。そのモダンブラウザに関するご質問をいただきました。

web標準でのサイト構築は、いわゆるモダンブラウザでの閲覧を前提に考えられているかと認識していますが、では実際に「モダンブラウザ」として対象とされるブラウザの範囲はどこまでなのでしょうか。

弊社の提供しておりますWeb標準準拠サービスの考え方としては、モダンブラウザでの閲覧のみを前提としているわけではありません。Web標準準拠の利点のひとつは、コンテンツにある情報や機能を、ブラウザの種類を問わず提供するということです。ゆえに、基本的にはあらゆる種類とバージョンのユーザーエージェントによる閲覧を前提とします。

しかし、CSSを使った視覚表現の実装に際しては、ビジュアルデザイナーが意図したとおりの表示を「可能な限り」実現するブラウザという意味において、そのターゲットとなるブラウザをあらかじめ(クライアント様との合意のもとに)定めておく必要があります(これを「視覚表現を保証するブラウザ」と呼称しています)。

主要なブラウザベンダは、Web標準の完全準拠に向けた開発を行ってはいるものの、既存の(過去の)ブラウザは準拠の度合いが低かったり、仕様の解釈に相違があったり、あるいは特定のブラウザに固有のバグも存在します。つまり、標準に準拠したソースを記述しさえすれば、全ての視覚系ブラウザに同じ見栄えを提供することが期待できるわけではないという過渡期の現状ゆえ、上記のようなターゲットブラウザの定義が必要となります。

そのターゲットブラウザにどのようなブラウザを選定するかは、案件個別に異なります。仮にイントラネット上のコンテンツを請け負うような場合、その企業や団体様のデフォルトブラウザが明確に定義されているのであれば、ターゲットブラウザは唯一そのデフォルトブラウザということになります(これは極端な例ですが)。

多くの場合、既存サイトであれば、まずはアクセスログ解析結果を読み解き、実際のユーザがどのようなブラウザでコンテンツを利用しているかを正確に把握することになります。単に実ユーザの傾向に着目するばかりではなく、後方互換性と前方互換性の双方をどのようにバランスさせるかも、ターゲットブラウザ選定の重要なポイントです。当然ながら、ターゲットブラウザの種類や数を増やせば増やすほど、制作あるいは検品時の時間やコストが増えてしまうからです。

過去の事例においては、どちらかといえば、過去よりは未来の(今後登場する)閲覧環境への対応や配慮に重きを置いて選定することのほうが多いように思います。そのほうが、より新しい(標準にも良く準拠した)ブラウザを選定することができ、かかる工数やコストを減らすことができます。ただし、繰り返しますが、重要なのはサイトをゴールに導くバランスです。

なお、どのようなサイトであっても、ターゲットブラウザに含めているのがMozilla Firefoxの最新版(本日時点ではバージョン1.0.6)です。これは最も良くWeb標準に準拠したブラウザのひとつであり、またオープンソースかつクロスプラットフォームであることから、弊社内で制作する際のひとつの基準としているためです。

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