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2005年6月28日

ズームレイアウト

フロントエンド・エンジニア 木達

アクセシビリティのコンサルティングや研究、著書等で知られるJoe Clark氏は、今月ロンドンで開かれたWeb標準関連イベント「@media 2005」において、「Zoom the Web: The problem of giant fonts」と題した講演を行っています。そのなかで彼は、ズームレイアウト(zoom layout)と呼ぶ新たなデザイン手法を提案しました。

文書の意味構造に即したマークアップとCSSによる見栄えの実装により、全盲の人々が音声読み上げソフトの類を使いWebコンテンツを利用しやすくなるのは周知の事実でしょう。しかし、弱視の人々はそういったソフトを使わず、代わりに画面の一部を拡大するソフトを利用しているケースが多くあります。ズームレイアウトは、まさにそういった人々にも利用しやすいデザインを提供するためのものです。

たとえば段組を廃止し、文字サイズを大きくし、構成をより単純化するといったことが、ズームレイアウトを実現する具体的手法であり、そのような指定を行った代替スタイルの提供が提案されています。と同時に、前景色と背景色の組み合わせで、全体的に明るい組み合わせと暗い組み合わせのどちらを好むかが人それぞれであり、どう対応するかが難しいといった問題提起もなされています。

ズームレイアウトはユーザーテストを行うなどの研究がまだこれから必要な分野であり、Joe氏は参加者に「宿題として」ズームレイアウトの作成を広く呼びかけました。既にこれに呼応し、Juicy Studioの「Zoom for Low Vision」やStopdesignの「Zoom layout」などで作例を見ることができます。

同じ文書に対し、CSSを切り替えることで複数種の見栄えを提供できることはCSS実装の利点のひとつですが、今後こうした取り組みが活発化し、弱視者にも読みやすいスタイルの特性や傾向が一層明らかになることが期待されます。

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