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米著作権局に対する意見

2005年8月25日
フロントエンド・エンジニア 木達

(この記事はWeb Standards Project(WaSP)における投稿記事「Comments to U.S. Copyright Office.」を翻訳したものです。当Blogは翻訳の正確性を保証いたしませんので、必要に応じ原文を参照ください。)

2005年8月23日
Holly Marie Koltz著

昨日、W3CのTim Berners Leeは、米著作権局の計画している事前登録システムに関する正式な見解「米著作権局が計画している単独ベンダー依存のウェブサービス提供に関するW3C(World Wide Web Consortium)の意見」を提出し、Web上にも掲載しました。

まず私たちは、この書面のいかなる部分も、代表的なブラウザであるMicrosoftのInternet Explorerに対する批判として解釈されるべきではないという点を強調したいと思います。Mozilla FirefoxであれSafariであれ、その他の製品であっても、それが唯一のサポート対象として選択された場合、私たちは同じ書面を送ることでしょう。 計画中の事前登録システムの実施で問題なのは、ソフトウェアの選択ではなく、標準をサポートしないことにあります。

米著作権局による補足告知によると、ユーザが著作権の事前登録を行うためには、Internet Explorer(バージョン 5.1以降)を使用しなければなりません。同局は、このブラウザ要件がユーザに影響を及ぼすかどうかについて、正式な意見を求めています。注意したい点は、事前登録プロセスは、Web上でのみを想定していることです。意見は2005年8月22日まで受け付けており、回答は2005年9月7日までに提出されるとのこと。同システムは、2005年10月24日に稼動を開始する予定です。

Timは見解において、これらの制限により数多くの潜在的ユーザが除外されることになり、単独ベンダーに依存したサービスは連邦政府の情報ポリシーに反すると述べています。

NewsForgeでは昨日、CCIA および OSAIAによる公式声明がオンラインで掲載されました。両団体は声明のなかで、「米著作権局はブラウザの選択、オープンスタンダードをサポートすべきだ」と主張しています。

Open Source and Industry Alliance(OSAIA)は本日、著作権局に提出した意見の中で、「同局は、重要なウェブサイトの1つが、一般的なブラウザのすべてをサポートするよう保証すべき」と述べています。実際、同局はブラウザのサポートに関する問題が解決するまで、必要に応じて書面の申込受付を行うようにすべきだと、同団体の関係者は主張しています。

The Computer & Communications Industry Association (CCIA)および OSAIA は、著作権局に対し、市場への影響を検討するよう求めています。

OSAIA およびCCIA は同局に対し、幅広いソフトウェアをサポートすることから得られる長期的なメリットは大きいと述べました。相互運用性により、さまざまなコンピューティング環境間の情報伝達が推進され、アクセシビリティは向上し、消費者の選択肢が広がります。インターネット対応型の経済においては、これが電子商取引の要となるのです。

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